戦力アップ成功!? J1夏の補強評価ランキング1~10位。充実したスカッドを作り上げたのは?
助っ人DFの加入がデカい! 残留に向け効果的な補強
8位:ジュビロ磐田 【IN】 • 渡邉りょう[C大阪/期限付き] • ジョルディ・クルークス[C大阪/新加入] • 中島佳太郎[栃木/復帰] • ハッサン・ヒル[イフド・ブネイ・サフニン(イスラエル)/新加入] 【OUT】 • 大森晃太郎[讃岐/期限付き] • 鹿沼直生[徳島] • 小川大貴[千葉/期限付き] • 石田雅俊[大田ハナシチズン(韓国)] • 藤原健介[北九州/期限付き] センターハーフ(CH)の鹿沼直生と藤原健介を失ったことは手痛いが、ジュビロ磐田は残留に向けて戦力にテコ入れを行った。セレッソ大阪から渡邊りょうとジョルディ・クルークス、海外からハッサン・ヒルを獲得している。 特にセンターバック(CB)を務めるヒルの対人とカバーエリアの広さは、失点が重なっている磐田にとって大きな武器だ。潰し切れる強さも兼ね備えているので、セカンドプレスラインを飛ばしてくる縦パスに対応できる。サイドバック(SB)を高い位置に押し出す磐田は、SBが空けたスペースのカバーをCBが行う回数が非常に多い。ここのカバーを行えるだけのスピードとアジリティも兼ね備えている。 また渡邊とクルークスも特徴的な選手で、攻撃のバリエーションを増やす補強として理にかなっているのではないだろうか。特にSBの攻撃参加の多い磐田において、クルークスのキープ力は攻撃に厚みを加えられる。さらにそこから放たれる高精度のクロスはジャーメイン良やマテウス・ペイショットの決定力を生かすものとなるだろう。彼らの能力を生かすためのチームとしての精度設計を今一度見直して、安定して試合を進めることができると、自然と残留は見えてくるのではないだろうか。
日本代表MF放出も問題なし!? 海外出戻り組にかかる期待
7位:鹿島アントラーズ 【IN】 • ターレス・ブレーネル[FCルフ・リヴィウ(ウクライナ)/期限付き] • 田川亨介[ハート・オブ・ミドロシアン(スコットランド)/新加入] • 三竿健斗[OHルーヴェン(ベルギー)/新加入] 【OUT】 • 土居聖真[山形] • 松村優太[東京V/期限付き] • 佐野海舟[マインツ(ドイツ)] • 垣田裕暉[柏] 久方ぶりのリーグ制覇のために、ここまで突っ走ってきた鹿島アントラーズを支えていた佐野海舟の移籍は、チームに大打撃を与えると思われた。しかし三竿健斗の復帰により、それは解消された印象を受ける。ボール保持の局面より、トランジションや守備の局面でより特徴の出せる三竿の加入は、現在の鹿島の戦い方にフィットする。センターハーフ(CH)のカバーエリアが広く、決して少なくないタスクを涼しげな顔でこなす三竿健斗の復帰は大きな意味をもたらすだろう。精神的な支柱にもなれるので、まさに今が踏ん張りどころの鹿島にピッタリの補強だ。 チャヴリッチの長期離脱によって切り札がいなくなってしまったところに、田川亨介を迎え入れた。彼の実績も申し分ないので、すぐにフィットはするだろう。しかし、まだ周囲との連係面と鹿島が求めるサイドハーフ(SH)のタスクを理解し切れてない分、ぎこちなさが残っているのは否めない。 田川はセンターフォワード(CF)でもプレーできる分、鈴木優磨の負担も減らせそうだ。スタメン組の疲労感が否めない鹿島にとって、鈴木をいかに休ませるかは大切になってくる。鹿島が終盤戦を駆け抜けて優勝するために、田川のフィットは不可欠なものになるだろう。