突然いただいた大きな鯛1尾。なんとかカルパッチョにするまでの格闘の記録【お米農家のヨメごはん】
こんにちは! 富山県の黒部市というところで、お米だけを作っている小さな小さな農家の濱田律子です。旦那とココ(娘・16歳)と3人で、地道に真面目にコツコツとお米を作りながら、仕事に子育てにドタバタもがきつつも楽しく暮らす。そんな私たちの、食卓周りの日常を皆さんにお伝えする連載135回目。 【写真11枚】飛ばしまくりながらウロコを取り、3枚におろす…「鯛のカルパッチョ」ができるまで格闘する様子を写真で見る。美味しくないわけがない! 今回は、立派な鯛をさばいてカルパッチョにした格闘記(?)と、前回に引き続き、この時期ならではの遊びについてお伝えしたいと思います。
魚は突然やってくる
魚はいつも突然、不意打ちでやってくる。 海に近い場所で暮しているともう、そういう事なのだと有難く受け入れている。どんなに忙しくても魚と向き合う気力がなくても、そしてゴミの日が少し先でも。 今回は、とても立派な鯛がやってきた。さぁ、頑張ってさばいていこう。 鯛は、ウロコがとにかく大きい。 ゴムベラを使うといいとか、ペットボトルのキャップだと飛ばない等、いろいろ聞く。けれども、もうここは潔く、ウロコを飛ばしまくって。それもまた気持ちがいい。 気持ちよく取れるので、ちょっとしたストレス解消にもなる。 私にとってこのサイズの魚をさばく事は、もう本当に大がかりだ。正解もよくわからない。から、適当に出刃包丁を入れていく。 プロの方から見たら、ツッコミどころ満載だろう。でも、そんな事にかまっている気持ちの余裕もない。 とりあえずは3枚におろす。 平和だった休日のキッチンが、あっという間に修羅場のように(笑)。もちろん汗だくだ。 皮をひくのも難しい。 何かの修行のように、黙々と魚と向き合う。この大変さこそが、料理をより美味しく感じられるのに必要な工程だと信じて。 ここまでくれば、あとは切るだけ。あんなに大きな鯛だったのに、随分と小さくなってしまった。 娘の冷ややかな目線が突き刺さる。娘も小さかった頃は、自分で釣ってきた魚を見よう見まねでさばいていた時期もあった。けれど、今はもうそういうのに興味はないようだ。 でもまぁいつかまた、自分で捌いてみようと思う時期もくるだろう。 それでいい。 とっても新鮮な鯛だったので、蒸し暑い日にぴったりのカルパッチョを作った。 薄くスライスして、塩をぱらり。オリーブオイルとレモンをギュッと絞って。美味しくないわけがない。 彩りにネギも散らしてみたけれど、余分だったかもしれない(笑)。 キリッと冷えた白ワインと共に。 平和な休日がドタバタになったけれど、そのご褒美がこれだと思えば幸せだ。