はるな愛「居場所を見つけて人生に彩りを感じた」生きづらさを感じる方と向き合う理由 #こどもをまもる
アイドル・松浦亜弥さんの歌を口パクで完コピする「エアあやや」で大ブレイクし、バラエティ番組などでも活躍するはるな愛さん。現在も国内外でタレント活動を続けながら、東京都内の飲食店を5店舗経営するなど、実業家としても活躍している。そんなはるな愛さんが数年前から始めたのは、無料で食事を提供する「子ども食堂」の取り組みだ。貧困問題に目を向け始めた背景には、自身の経験があったというはるな愛さんに、子ども食堂をはじめ、さまざまなボランティア活動に関わる理由を聞いた。(聞き手:荻上チキ/TBSラジオ/Yahoo!ニュース Voice)
身近にも“貧困”があることにショックを覚えた
――現在、子ども食堂を運営されていますが、どういったきっかけで始めたのですか。 はるな愛: 社会活動家の湯浅誠さんとラジオ番組で共演させていただいたときに、世田谷にも貧困世帯がすごく多いという話を聞いたことがきっかけでした。今の時代にも貧困があること自体はニュースを見て知っていたのですが、自分がお店を出している世田谷にもそうした現実があることに衝撃を受けたんです。 湯浅さんは、全国こども食堂支援センター「むすびえ」の理事長もされていて、子どもが一人でも行ける無料もしくは低額の「子ども食堂」について教えてくださって、うちも飲食店を経営しているし、ぜひ協力させてくださいと言ったのが5~6年前ですね。 ――子ども食堂の取り組みを始めてみていかがでしたか。 はるな愛: 初めは子ども食堂をお店の定休日に実施しようと思っていたのですが、「どうしてお休みの日にお店に出てこなくちゃいけないんですか」とスタッフから反対の声もありました。スタッフの立場からしてみると当然ですよね。でも、「まずは1回だけでもいいからやってみてほしい」と言って、協力してもらったんです。 最初は近くの施設の子どもたちをご招待するところから始めたのですが、子どもたちがすごく喜んでいる姿を目の当たりにしたことで、スタッフがすごく感動して「次回もやりましょう」と言ってくれたんです。「あ、同じ目線でわかってくれたんだな」という嬉しさがありました。それからは近隣のPTAの方を巻き込んで、家族で利用してもらえるようにするなど、範囲を少しずつ拡大していきました。もともとは子どもやそのご家族に喜んでもらいたいという気持ちで始めた取り組みでしたけど、地域の方や近隣のお店とのつながりもできたことは思わぬ収穫でしたね。