40代の「係長」ですが、同僚はすでに「課長」に昇進しています。実力だけでなく、年収にもかなり差があるのでしょうか?
40代ともなると、会社ではベテラン社員として中間管理職になる人も多い年代です。「自分自身の仕事ができていればよい」立場から、「周りを見てリーダーシップを発揮しなければいけない」という立場に変わるケースも増えてくるでしょう。 しかし、同じ40代でも早く昇進する人もいれば、なかなか役職がつかない人もおり、年収の差も生まれるでしょう。では、役職によっていくらくらい年収に差が出るのでしょうか? 今回は、40代の役職別平均年収とあわせて、役職の種類や求められるスキルについてご紹介します。 ▼勤続20年でも年収は「280万円」貯蓄も「30万円」しかないのは少なすぎ!? 転職したほうが良いの?
役職別40代の平均年収
企業において代表的な役職として「部長」「課長」「係長」が挙げられます。 役職が上がると、責任が増すだけでなく、給料も上がっていくことが一般的です。総務省が公表している厚生労働省の令和5年賃金構造基本統計調査を基に、それぞれの年収を比較してみましょう。表1は、企業規模が10人以上の会社の40代の役職別年収です。 表1
※厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査」を基に筆者作成 係長から課長へ役職が上がると、年収はおよそ150万円アップとなります。また、課長から部長へ昇進する際も60万円以上昇給しています。なお、非役職と部長級の45歳~49歳は、年収がおよそ1.9倍の差となりました。
役職別の役割や仕事内容
「部長」「課長」「係長」は、役職が上がるごとに仕事内容も変わります。それぞれの役割をまとめたものが、表2です。 表2
役職は法で定められているわけではないため、会社によってはほかにも「副部長」「リーダー」「主任」といった役職もあるでしょう。役職に求められることもそれぞれの会社で異なるものの、一般的には役職が上がるごとに、広い視野で社内を見る目が必要となる可能性があります。
役職のある社員に求められるスキル
社内の同じ年代でも、順調に昇格する人もいれば、非役職のまま何年も過ごす人もいます。役職のある人には、広い視野が求められますが、それ以外にも求められるスキルがあります。役職がつかない人は、そのスキルが足りていない可能性があるでしょう。 例えば、役職のある社員に求められるのは、次のようなスキルです。 ●リーダーシップを発揮し部下を取りまとめられる ●主体性や向上心をもって仕事に取り組める ●部下と良好な関係性を築ける 役職者には、自己中心的ではなく周囲との調和を取りながら、向上していける力が求められるでしょう。