【体験談】保育園でいつも1人遊び。臨床発達心理士からは「大丈夫ですよ」と言われたけれど…
手はかからないけれど、抽象的な表現を理解せず、場の空気を読まない
こうして小学校生活が始まりました。 学校の成績は普通で、授業中に立ち歩いたりすることはありません。 先生からも「ときどき自分の世界に入って授業を聞いていないことはあるけど、本当に穏やかなお子さんですね」とほめられます。 だからクラスでも、「おとなしめの男子」というポジションで、特にいじめを受けているわけではないようです。 ただ、冗談が通じないところがあり、同級生がふざけて騒いだりしているときに「今は騒いじゃいけないんだよ」と何回も注意したりするようです。 保育園時代から同じようなことはあったのですが、当時はほかの子も周りを気にせずワーワー騒ぐので、息子1人が目立つことはありませんでした。 でも小学校高学年になって、場の空気を読んだ発言をする子も増えてくる中で、息子は思ったことをそのまま口に出してしまいます。 それが原因で、同級生から「ノリが悪い」「冗談が通じなくておもしろくない」とからかわれることも。 からかいの対象になっていることは、先生に教えていただいて知りました。 息子は事実を隠そうとしたわけではなく、特に「からかわれて悲しい」「悔しい」という強い感情を持たなかったため、私に話そうと思わなかったようです。 家で困ったのは、「ざっくりした言い方」がまったく通じないことでした。 例えば「今日は学校どうだった?」と聞くと、「8時10分に学校について、1時間目は国語で…」と、その日学校であったことを順番にすべて話そうとします。 本を読み終わったときに「どんなお話だった?」と聞くと、覚えている内容や人物のセリフを暗唱するのです。 息子はふだんまったく手がかからないし、気になる言動の一つひとつは小さなこと。 とは言え、「会話のキャッチボールがうまくいかない」「感情の起伏が薄い」「空気を読まない」という特性は、親としては心配です。 周りから「落ち着いたお子さんですよ」と言われると、安心する反面「わかってもらえない」という孤独感も感じましたね。