【時系列でわかる⑫】ハマス側、エジプト提案の“終結計画”拒否~ロイター通信(16日~25日)
■12月21日 ハマスが声明発表「侵攻が包括的に停止されなければ…」イスラエル側をけん制
イスラエル軍と戦闘を続けているイスラム組織「ハマス」は、21日、声明を出し、「侵攻が包括的に停止されなければ人質解放などの交渉に応じない」とイスラエル側をけん制しました。 21日に発表されたハマスの声明では、「侵攻が包括的に停止されなければ、人質解放などの交渉に応じない」として、パレスチナ自治区ガザ地区での攻撃を続けるイスラエル側をけん制しました。 一方で、ハマスの幹部らがエジプトで停戦に向けた協議を行っているとした上で、「我々は、侵攻を止めようとする者には耳を傾ける」と述べました。 こうした中、イスラエルのネタニヤフ首相は22日午前、ビデオ声明を公開し、改めてハマス側に降伏を呼びかけました。 イスラエル ネタニヤフ首相 「ハマス側に提案することは極めて単純だ。降伏するか死か。ハマス側に他の選択肢はない」 その上で、「ハマスのせん滅と人質の解放という目標を達成するまで戦争を止めることはない」と述べ、ハマス側への強硬姿勢を強調しました。
■12月21日 ハマスの人質だった子どもら、祖父の解放願い…家族写真を公開
イスラム組織ハマスに連れ去られ、人質となっていた子どもと祖母が、今もパレスチナ自治区ガザ地区で人質となっている祖父の解放を願って、家族写真を公開しました。 イスラエル人のオハド君は、母親と祖父母とともに、イスラム組織ハマスによってガザ地区に連れ去られ、人質となっていました。オハド君は、先月、母親と祖母とともに、解放されましたが、今も祖父のアブラハムさんは、ガザ地区で人質となったままです。 アブラハムさんの一日も早い解放を願って、オハド君は祖母とともに、写真を撮影しました。以前にアブラハムさんと一緒に写った写真と同じ構図で撮影され、オハド君と祖母は、空の食卓を囲んで悲しい表情を浮かべています。 人質の家族らによる団体は、「高齢の人質の健康状態が懸念されている中で、人質の解放が急務であることを訴えたい」としています。
■12月21日 人質解放に向け…イスラエル政府高官「現在、積極的な交渉は行っていない」
イスラエル政府高官は21日、イスラム組織「ハマス」との人質解放の交渉などをめぐり、「現在積極的な交渉は行っていない」と明らかにしました。 現地メディアによりますと、イスラエル政府高官は21日、報道陣に対し、人質解放や戦闘の一時休止をめぐるハマスとの交渉について「今週、仲介役のカタールと2回協議して進展があったが、現在は積極的な交渉は行っていない」と明らかにしました。 ハマス側が交渉再開に向けて前向きな反応を示していないと主張し、戦闘を継続する意向を示しています。 また、イスラエル軍の報道官は21日、今月戦闘を再開して以降、ハマスの戦闘員を2000人以上殺害したと主張しました。これまでに延べ8000人を殺害したとしています。 一方のハマス側は21日の声明で「侵攻が包括的に停止されなければ人質解放などの交渉に応じない」として、イスラエル側をけん制しています。