【時系列でわかる⑫】ハマス側、エジプト提案の“終結計画”拒否~ロイター通信(16日~25日)
■12月24日 ネタニヤフ首相「我々は怪物と対峙している」 クリスマス期間中の攻撃の正当性強調
イスラエルのネタニヤフ首相は24日、「我々は怪物と対峙している」として、クリスマス期間中もイスラム組織「ハマス」への攻撃を続ける正当性を強調しました。 ネタニヤフ首相は24日、クリスマスのビデオメッセージを公開し、「ハマス」を怪物に例え、クリスマス期間中もガザ地区で攻撃を続けることを正当化しました。 イスラエル・ネタニヤフ首相 「我々の地域では(クリスマスにあるべき)平和も善意もありません。我々が対峙しているのは『怪物』です」 「この戦いはイスラエルだけでなく、文明世界と野蛮人との戦いです」 イスラエル軍は24日もハマスへの攻撃を続け、ガザ地区中部にあるマガジ難民キャンプを空爆しました。ロイター通信はガザ地区保健当局の発表として、この空爆で少なくとも70人が死亡したと報じました。 こうした中、キリスト生誕の地とされるパレスチナ自治区のベツレヘムでは24日夜、クリスマスのミサが開かれました。 ガザ地区で戦闘が続いていることから、恒例だった巨大なツリーの設置やお祝いの行事も中止され、ガザ地区の住民への祈りが捧げられるなど静かなクリスマスを迎えています。
■12月25日 ハマス指導者・シンワル氏が書簡…“前例のない戦いに直面”徹底抗戦の構え示す
イスラエル軍が標的にする、イスラム組織ハマスの指導者シンワル氏が、「前例のない戦い」に直面しているとした上で、徹底抗戦する構えを示したことがわかりました。 イスラエルメディアによりますと、イスラム組織ハマスのガザ地区の指導者シンワル氏は25日、ハマスの政治部門への書簡の中で、「イスラエル軍との前例のない激しい戦い」に直面していることを認めたということです。その上で、「イスラエル軍は、人命と装備に大きな損害を被っている」と戦闘の成果を強調し、徹底抗戦する構えを示しています。 10月7日の軍事衝突以降、シンワル氏のメッセージが公になるのは初めてとみられます。 一方、仲介役のエジプトは、戦闘の終結に向けた3段階の計画を双方に提案していますが、ロイター通信は25日、エジプトの関係筋の話として、ハマスが人質解放以外の提案を拒否したと伝えていて、実現するかは不透明です。