【時系列でわかる⑫】ハマス側、エジプト提案の“終結計画”拒否~ロイター通信(16日~25日)
■12月24日 “人質5人の遺体発見”ガザ地区の地下トンネル映像を新たに公開 イスラエル軍
イスラエル軍は24日、パレスチナ自治区ガザ地区で人質5人の遺体が見つかったとする地下トンネルの映像を新たに公開しました。 イスラエル軍が24日、イスラム組織「ハマス」の地下トンネルだとする映像を新たに公開しました。イスラエルメディアによりますと、ガザ地区北部の地下に広がっていて、トイレや水道設備があり、武器も製造していたとみられています。 この地下トンネルで、これまでにハマスの人質となっていたイスラエル兵や民間人5人の遺体を発見し、収容したということです。 一方、一般市民の犠牲も増え続けています。ガザ地区中部にあるマガジ難民キャンプで24日、イスラエル軍の空爆があり、ロイター通信はガザ地区保健当局の発表として、これまでに70人が死亡したと報じました。死者はさらに増えるとみられています。 こうした中、キリスト生誕の地とされるパレスチナ自治区のベツレヘムでは24日夜、クリスマスのミサが開かれました。ガザ地区で戦闘が続いていることから、恒例だった巨大なツリーの設置やお祝いの行事も中止され、ガザ地区の住民への祈りがささげられるなど静かなクリスマスを迎えています。
■12月24日 イスラエルとハマスの戦闘終結に向けエジプトが3段階の計画提案 英BBCなどが報じる
イスラエルとイスラム組織「ハマス」の仲介役を務めるエジプトが、戦闘の終結に向けた3段階の計画を提案したとイギリスBBCなどが報じました。 BBCなどは24日、エジプトがイスラエルとハマスに、3段階に分かれる計画を提案したと報じました。 第1段階は、戦闘を2週間休止し、ハマスが人質40人を解放することと引き換えに、イスラエルも拘束しているパレスチナ人120人を釈放するというものです。 第2段階は、ガザ地区の再建に向け、パレスチナ自治政府とハマスで垣根を越えた形の実務的な政府の樹立を目指します。 第3段階で、両者の恒久的な停戦により、イスラエル軍はガザから撤退し、ハマスがイスラエル軍兵士を含む残りの人質を解放する計画です。 仲介役のエジプトには、先週、ハマス指導者のハニヤ氏が訪れていて、24日には、ハマスと共闘する「イスラム聖戦」の代表団も訪問し、エジプト政府当局者と協議したということです。 しかし、ハマス側は恒久的な停戦が実現するまでは人質を解放しない姿勢を強調しています。また、イスラエルのネタニヤフ首相も戦闘を継続する意思を繰り返し示していて、両者の交渉は難航しているものとみられます。