【時系列でわかる⑫】ハマス側、エジプト提案の“終結計画”拒否~ロイター通信(16日~25日)
■12月25日 イスラエル軍がシリア空爆、イラン革命防衛隊の幹部死亡~イラン国営メディア
イランの国営メディアは、25日、イスラエル軍がシリアを空爆しイラン革命防衛隊の幹部が死亡したと報じました。 イランの国営通信は25日、シリアの首都ダマスカスをイスラエル軍が空爆し、イラン革命防衛隊のムサビ上級軍事顧問が死亡したと報じました。 中東アルジャジーラによりますと、ムサビ氏はシリアとイランの軍事協力を調整する責任者で、イスラエルは、ムサビ氏がシーア派組織「ヒズボラ」への武器の供給にも関与していたとみていると伝えています。 今回のシリアへの空爆について、イスラエルはコメントを出していません。 国営テレビは「イスラエルはこの犯罪の代償を払うことになる」とするイラン革命防衛隊のメッセージを伝えていて、報復攻撃で中東情勢がさらに悪化する恐れもあります。
■12月25日 ハマス側、エジプト提案の“終結計画”拒否~ロイター通信
イスラエル軍と戦闘を続けるイスラム組織ハマスはエジプトが仲介する人質解放や戦闘終結についての提案を拒否したと、ロイター通信が報じました。 イスラエルとハマスの仲介役を担っているエジプトの提案では、2週間の戦闘休止や一部の人質の解放に続き、ハマスやパレスチナ自治政府などがガザ地区を再建する政府をつくり、最終的には選挙を実施するとしています。 ハマスがガザ地区での実効支配を一時的に放棄する内容になっていて、ロイター通信は25日、エジプト関係筋の話として、ハマスが人質の解放以上の譲歩はできないとして、提案を拒否したと伝えました。 ハマスのガザ地区での指導者・シンワル氏は25日、「イスラエル軍との前例のない激しい戦い」に直面しているものの「占領者の条件に屈することはない」とのメッセージを出したとされ、徹底抗戦の構えを強調しています。 こうした中、イスラエルのネタニヤフ首相は議会で演説し、軍事作戦を継続する方針とともに人質解放には「時間が必要だ」と発言しました。これに対し、傍聴していた人質家族らが「時間がない」と抗議の声をあげました。 人質の家族ら「いますぐ!いますぐ!」 今月1日の戦闘再開以降、生還した人質はおらず、人質解放の交渉に取り組むよう求める声が高まっています。