「子どもはまだ?」と聞かれたら…どう答えるのが正解?対応と傷つかない方法を臨床心理士が解説
体と同じく、ココロも健やかな状態でいたいものだけど、メンタルケアはなにかと根性論や「気の持ちよう」で語られがち。悩みは、実は心理学的なテクニックで対処できるものも多いという。そこで、臨床心理士の南舞さんが、読者のお悩みに具体的な対処法をレクチャー。今回は、33歳の女性からのお悩みについて。 【写真】子どもを産まない選択をしたセレブ11人の本音「子どもは好きだけど…」
▼『子どもはまだなの?』と聞かれることにイライラ...(相談者:Oさん)
2年前に結婚し、子どもがいません。私としては、夫との2人の生活に満足していて、『子どもはいつか授かるといいな』という感じで考えています。ところが、親戚や職場の人など、周囲の人たちは『子どものことは考えてるの?』とか『早くしないと出産のリミットがあるからね』といったことを話してきます。正直余計なお世話というか、放っておいてほしいなって思うんです。周囲からの『子どもはまだ?』という圧力に対して、何かできることはありますか? アドバイスをいただきたいです。
▼臨床心理士:南舞さんの回答
Oさん、お悩みありがとうございます。『子どもはまだ?』って何気なくかけられるこの言葉って、実はすごくプレッシャーになりますよね。Oさんのように、今の現状に心地よさを感じているのに、『子どもは?』という言葉を投げられるのは、自分たちの現状を否定されたり、あるいは土足で自分の場所を荒らされたような。そんな気持ちになるのではないかなと感じました。 『子どもを授かる』ということは非常に繊細な話題ですし、多くの人にとってストレスを感じる要因にもなります。特に、子どもを持ちたいと思っていてもなかなか授からない場合や、子どもを持つことを消極的に感じている場合など。どんな場合であっても、この言葉をかけられるのは非常に負担になる可能性が高いので、その辺りに気をつけながらお話ししてくれるのが一番良いのだと思います。 しかし、そうはいっても悪気なくこの言葉をかけてくる方は今後もいるでしょうし、全くかけられないようにコントロールするというのも難しい話かもしれません。しかし、子どもに関することを言われた時に、返し方を工夫する、あるいはこの言葉をかけられた後に、傷ついた自分の気持ちをケアするということはできると思うのです。そこで、臨床心理士の立場から、この状況にどう対処していくと良いか、2つの側面からお話ししてみたいと思います。