【献体写真SNS炎上】東大医学部の解剖学教授だった養老孟司さんは「年に1回、供養に行きます」…女性美容外科医の“不謹慎”解剖実習が物議
『人生の壁』でも
解剖という行為から、養老さんや学生たちが得ていたのは単なる医学的な知見のみではないことがよくわかる。最新刊『人生の壁』(新潮新書)でも、献体にまつわるエピソードが書かれている。教授時代、助手の中には献体をしてくださった人の葬儀で挨拶することを嫌がるタイプの人もいたという。しかし、養老さんは「黙って行け」と言って、取り合わなかったという。 「献体者の葬儀における本音とは、『献体してくださって本当にありがとうございました』です。それさえきちんと言えればいいのです」(『人生の壁』) 献体をモノと割り切ってしまえば、お礼を言う必要なんてないということになる。しかし、それは果たして人として正しい態度なのか――前述の供養にも通じる考えがここでも語られているのだ。 騒動の発端となった女性医師は、今回の経験を患者に良い形で「還元」することができるだろうか。 協力:新潮社 Book Bang編集部 Book Bang編集部 新潮社
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