姫路城とポーランド・バベル城が姉妹城に 世界遺産同士の「深い絆」
【兵庫】姫路城とポーランド南部・クラクフ市にあるバベル城が「姉妹城」になった。姫路城にとっての姉妹城はフランスのシャンティイ城(1989年)、英国ウェールズのコンウィ城(2019年)に続いて3件目になる。 【写真】姉妹城提携を結んだ清元秀泰市長(右)とアンドリュー・ベトリッジさん=姫路市役所、東孝司撮影 市によると、二つの城はともに戦禍を逃れてきた歴史をもち、バベル城は世界第1号、姫路城は国内第1号の世界文化遺産に登録されている。 17年に駐日ポーランド大使から提案を受けたことをきっかけに連携の協議を始めた。昨年11月には清元秀泰姫路市長がバベル城を訪問するなどして、観光・文化交流に向けた環境を整えていた。 オンライン形式で開かれた16日の締結式では、バベル城の城長を務めるアンドリュー・べトリッジさんと清元市長が協定書にサインした。 べトリッジさんは「8千キロも距離があるが、世界遺産の城として深い絆がある」と言い、清元市長は「両城やその地域のもつ価値や魅力を広く世界に発信したい」と話した。 締結式には、姫路市出身で「中高6年間、姫路城をすぐ横で見上げていた」という河野章・現ポーランド大使もオンラインで立ち会った。 姉妹城提携に基づく事業の第1弾として、姫路市は20日から、ロシアの侵攻によってポーランドへ逃れたウクライナ避難民の子どもたちを姫路に招待することにしている。(東孝司)
朝日新聞社