防御線が脆弱になるウクライナ東部、ジャベリン擁する空挺部隊が気を吐く
第79旅団のミサイル兵は世界指折りのジャベリン使いになっている
重量二十数kg、赤外線誘導のジャベリンは世界で最も優れた対戦車ミサイルのひとつである。そして、第79空中強襲旅団のミサイル兵たちは世界でも指折りの熟練したジャベリン射手になっている。 ジャベリンの直撃を受けた亀戦車は内部から出火した。乗員3人は脱出したが、1人は火だるまだった。残り2人が戦友を焼く火を消し止めようとしていたところ、戦車は爆発した(編集注:第79空中強襲旅団によると地雷を踏んだ)。ウクライナのある軍事ブロガーは「全員が除去された」と報告している。 ジャベリンを命中させるのに最適な位置につくのは、骨の折れる危険な行動だ。対戦車チームは待ち構え、最長2.5km離れた目標を辛抱強く追跡し、ミサイルを発射し、ただちにその場を離れる必要がある。第79空中強襲旅団のバレリヤという女性のジャベリン射手は「1発目を発射後、敵に発見されてしまうと、あらゆる兵器が飛んでくるでしょう」と今年のインタビューで語っている。 ウクライナ空中強襲軍はとりわけ好戦的な兵士たちを対戦車チームに配属しているらしい。彼らのうち生き延びるすべを見つけた者は、驚異的な数の車両の撃破を重ねることがある。第79空中強襲旅団のハハウズというミサイル兵は2022年夏から1年半の間に、ロシア軍の戦車などの装甲車両を40両超撃破した。同旅団の別のジャベリン射手、アンドリー・H下級曹長は今年1月のある小競り合いで、車両4両にジャベリンを命中させた。 これらに比べると、たった1両の戦車の撃破は目覚ましい戦果ではない。それでも、ロシア側よりも兵力の劣る状態でウクライナ東部を防御するウクライナ軍部隊にとっては、小さな勝利であっても敗北と撤退とよりは望ましいものだろう。
David Axe