自転車声優・野島裕史、盟友・小野大輔の新車作りをお手伝い「他人の自転車なのにめちゃくちゃ楽しい」
声優界随一のサイクリスト・野島裕史がパーソナリティをつとめ、自転車をテーマにお届けするTOKYO FMのラジオ番組「サイクリスト・ステーション ツアー・オブ・ジャパン」。2023年12月31日(日)の放送は、野島裕史のサイクルコラム「自転車を組み上げる楽しみ」をお届けしました。
◆声優仲間・小野大輔の新たな自転車は…!?
野島:今回、なぜこのテーマになったかと言いますと、以前この番組に声優の小野大輔くんが来てくれましたが、そのときに(彼が)イタリアの自転車メーカー「cinelli(チネリ)」のファンで、新たに自転車が欲しいという話になりました。そして、収録中に「cinelliのどの自転車にしようか?」という話をし、彼は「Supercorsa(スーパーコルサ)」を選びました。 このSupercorsaは“クロモリ”という鉄でできた、とてもクラシカルでかっこいい自転車なんですけど、(販売しているのは)フレームだけなのでパーツが全くついておらず、完成した状態では売っていません。 自転車ショップにオーダーするにしても、そこそこ自転車パーツの知識がないと完成計画を立てるのは難しい、そんなマニアックなフレームを小野大輔くんは選びました。 なぜそんなものを選んだかと言えば、“ブレーン(僕)がいるから”と小野大輔くんは言っていましたが(笑)、このSupercorsaというフレームは“ホリゾンタルフレーム”と言われ、その美しいシルエット・デザインは50年以上ほとんど変わっていません。 そんな話をすると自転車にあまり詳しくない方は、「それだけ優れた自転車なの? 速いの? 軽いの?」とよく言われますが、確かにフレームはとても細くて一見軽く見えるものの全然そんなことはないです(笑)。 もちろん普通のママチャリやクロスバイクよりは軽いんですけど、ロードバイクという括りになると決して軽いフレームではありません。最新のフルカーボンのフレームのほうがレーシングバイクとして優れていて、しかも速いし、軽いです。でも、Supercorsaは人気があります。なぜなら、クラシックカーに通じるような、マニア心をくすぐるからですかね。 例えば、今もヴィンテージカーに乗っている方がいますが、最新のハイブリッドカーのほうが燃費も乗り心地も安全性能も全然高いですよね。でも、ヴィンテージカーにこだわって乗っている人は結構います。それと同じで、自転車業界でも最新の自転車に乗るのが好きな人もいれば、クラシカルなスタイルが好きな人も一定数いるんです。その一人が僕なんですけどね(笑)。