ボールキャリーするコベルコ神戸スティーラーズのHO松岡賢太（撮影：早浪章弘）

　ラグビーの国内最高峰リーグである「リーグワン」の2023-24シーズンが12月9日に開幕し、兵庫・ノエビアスタジアム神戸でおこなわれたオープニングゲームでは、元オーストラリア代表指揮官のデイブ・レニー ヘッドコーチが率いる新体制となったコベルコ神戸スティーラーズが80ー15で快勝発進。ディビジョン2から昇格した三重ホンダヒートを圧倒した。 　1か月前にワールドカップ連覇を遂げた南アフリカ代表のフランコ・モスタート（三重ホンダヒート）や今年の世界最優秀選手であるニュージーランド代表のアーディ・サベア（コベルコ神戸スティーラーズ）も先発した注目の試合。 　コベルコ神戸スティーラーズは前半4分、12番をつけた日本代表の李承信が好走で大きくゲインして敵陣深くに入り、ボールをつないでアタックを継続し、3季ぶりにこのチームに戻ってキャプテンを任されたニュージーランド代表LOのブロディ・レタリックがインゴールに突っ込み、今季リーグワンの第1号トライを決めた。 　10分には同じく日本代表のFLサウマキ アマナキが左外でタックルを2つかわし、サポートしたCTBの李、ナニ・ラウマペとつないでトライ。神戸スティーラーズは勢いづき、13分には新加入SOブリン・ガットランドのディフェンス裏へのチップキックからチャンスを広げ、テンポよく攻め込み、最後は左外にいたNO8ティエナン・コストリーがインゴール隅に飛び込んだ。

試合後、ファンと交流するアーディ・サベア（撮影：早浪章弘）

　一方、序盤にペナルティゴールで3点を返していた三重ホンダヒートは19分、辛抱強くアタックを継続して右外からWTB本村直樹が抜けてゴールに持ち込んだ。 　しかし、神戸スティーラーズは23分、CTBラウマペが自陣から右外を駆け上がってボールを蹴り、それを追った共同キャプテンのWTB山下楽平がインゴールに押さえ、流れを引き戻した。 　26－10で迎えた後半も最初にトライを決めたのは赤いジャージーのレタリックで、その後、相手にイエローカードが出て数的有利となった神戸スティーラーズは、48分（後半8分）にも敵陣深くに入ると、ラインアウトは乱れたものの、こぼれ球をCTB李が拾ってインゴールに押さえた。さらに、注目のサベアは55分にサインプレーからトライゲッターとなり、58分には仲間がキックしたバウンドボールを確保してインゴールにダイブ。その後も神戸スティーラーズの勢いは止まらず、計12トライで圧勝となった。