【独自解説】9人乱立、自民党“異例の総裁選” 14日(土)の討論会で「本命候補」が分かる!? 知られざる「暗黙のルール」と、気になる解散総選挙の日程
9月14日(土)、『日本記者クラブ』で「討論会」があります。日本記者クラブは日本中の新聞社・テレビ・通信社などの、いわゆる“会社メディア”が入っていて、ここには厳しいルールがあるんです。
日本記者クラブでは、冒頭、演説と同じように「一人2分で言いたいことを喋ってください」と言われます。テレビやネットの中継もありますが、「討論会」の時間は約2時間なので時間制限があり、各人の持ち時間の15秒前になると、カメラに映らないところにある赤いパトライトのようなランプが点くようになっています。しかし、私の経験上で言いますと、守った人はほぼいません。ピカピカ光り出してから話が波に乗る人もいます。ただし、警告している声も中継に乗ってきますので、「この人時間守らないな」というのがはっきりわかります。
つぎに、候補者同士の討論があります。その際、もし“質問が集中する人”が出てきたら、それは候補者の間で「本命」と思われている人ということになります。
■討論会第2部は“ベテラン記者”からの質問 そこから見える「メディアが思う本命候補」
その後、第2部では、質問者がメディア側に切り替わります。そこでは、例えば読売新聞特別編集委員である橋本五郎氏のような、超ベテランの政治取材経験者が4~5人選ばれて質問します。
この時は候補者に「ニュースになるかならないかを重視するので、申し訳ないけど公平に当てません」と宣言します。例えば、橋本五郎氏が質問者になった場合は、(均等にではなく)橋本氏が聞きたい人に2回3回と聞くかもしれません、ということを暗に言ってるわけです。
実はベテランの記者たちも、現場の政治部記者から「この人本命ですよ」というのを聞いているので、ベテラン記者たちが指名する人が一人に集中すると、その人が今の時点で「本命」と思われているということになります。
ちなみに、こういう討論会は、“民放の”ニュース番組に慣れている候補者が得意です。バラエティ番組はタレントの方々が上手く笑わせてくれて好感度を上げてくれて時間も管理してくれますが、ニュース番組は、キャスターも厳しくニュース性のもとで追求してきます。そして民放では非常に時間が限られているので、さっと気の利いた答えを短時間で返さないといけないからです。