8~10月「電気・ガス料金補助」再開へ。65歳以上の無職夫婦世帯の光熱費や食費はいくらか
今年の5月に一旦終了していた「電気・ガス料金補助」が、8月から再開することになりました。 ◆【写真7枚】電気代の補助はいくら?65歳以上「無職夫婦」の家計も見る また、電気・ガス料金補助と合わせて「年金世帯や低所得者世帯への追加給付金」を検討していることも発表されています。 今回は、電気・ガス料金補助の詳細について解説するとともに、65歳以上の年金世帯の平均的な家計収支について調査していきます。 ※編集部注:外部配信先ではハイパーリンクや図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。
【8月】電気・ガス料金補助が再開へ
政府が公表した電気・ガス料金補助は、「酷暑乗り切り緊急支援」として2024年8月から10月まで実施されることになっています。 電気・ガス料金補助は今年の5月に一旦終了していましたが、わずか3カ月で再開する形となりました。 電気およびガス料金の値引き単価は以下のようになっています。 ●電気代の値引き単価 ・8月・9月:1kWhあたり4円 ・10月:1kWhあたり2.5円 ●都市ガス代の値引き単価 ・8月・9月:1㎥あたり17.5円 ・10月:1㎥あたり10円 ちなみに、今年4月と5月の補助金額は以下のようになっていました。 ●【参考】電気代の値引き単価(4月と5月) ・4月:1kWhあたり3.5円 ・5月:1kWhあたり1.8円 ●【参考】都市ガス代の値引き単価(4月と5月) ・4月:1㎥あたり15円 ・5月:1㎥あたり7.5円 酷暑が予想される8月・9月は、補助金額が多く設定されています。では、実際にどのくらいの金額が補助されるのか、平均的なエネルギー使用量の家庭で計算してみます。
平均的なエネルギー使用量はどのくらいか
環境省が公表するデータによると、1世帯が1年間に消費したエネルギーは、全国平均で電気が4175kWh、都市ガスが203㎥とのことです。 月によってエネルギー使用量は異なりますが、単純に1年間の平均値から1カ月あたりの使用量を算出すると、電気が約350kWh、ガスが約17㎥となります。 この数値を基に補助金額を算出すると、8月・9月は電気が約1400円、都市ガスが約297円となります。 ●電気代の値引き ・8月・9月:約1400円 ・10月:約875円 ●都市ガス代の値引き ・8月・9月:約297円 ・10月:約170円 夏場はエネルギー使用量が増えるので、実際の補助金額はこれよりも増える可能性があります。 参考までに、地域別の年間電気消費量と、年間エネルギー種別消費量も見てみましょう。 ・北海道:3719kWh/世帯・年 ・東北:4872kWh/世帯・年 ・関東甲信:kWh/世帯・年 ・北陸:5883kWh/世帯・年 ・東海:4286kWh/世帯・年 ・近畿:4044kWh/世帯・年 ・中国:4853kWh/世帯・年 ・四国:4872kWh/世帯・年 ・九州:4433kWh/世帯・年 ・沖縄:3842kWh/世帯・年 ・全国:4175kWh/世帯・年 最も電気使用量が多いのは「北陸」で、次に「東北」となっています。 また、年間エネルギー消費量を見ると、「北海道」「東北」「北陸」が多くなっており、寒冷地では電気代が嵩むだけではなく、石油ストーブやボイラーなどに使用する「灯油代」が大きく上乗せされる傾向にあるようです。 続いて、年金世帯が光熱費や食費にどのくらいかかっているのか見ていきます。