【バレー】V Cupでは選手が戦力分析! 好調続く日立Astemoリヴァーレ。高間来瞳「分析は大変ですけど、記憶に定着します」、上坂瑠子「大きな決断をしたシーズンでした」 V1女子
バレーボールV1女子のリーグ終了後に開催されているV Cupは3月31日で予選ラウンドを終了し、4月6・7日にファイナルラウンドを迎える。 各チーム、日本代表合宿参加や外国人選手の退団などがあり、リーグ中とは異なる選手構成で試合に臨んでいるが、日立Astemoリヴァーレは日本代表合宿参加の渡邊彩、オクム大庭冬美ハウィの2選手が不在の中、4勝1敗でファイナルラウンドに進出した。 「V Cupでは選手が自分たちでデータの分析をしているんです」 日立Astemoリヴァーレ中谷宏大監督はそう教えてくれた。V CupグループA、無敗同士の対決となったデンソー戦後の会見でのことだ。 「今までは対戦相手や自分たちの分析はスタッフからのフィードバックという形で行われていました。でも、V Cupでは自分たちでそういうことをやってみようよ、と」 リヴァーレは2023-24年度のVリーグを7位で終えていた。優秀な若手選手を有し、毎年期待の声は大きいものの、持っているポテンシャルが順位に結びつかない。今年もまた悔しさを胸に抱える結果となった。 「正直、V Cupで勝利は求めていなかったんですが」 中谷監督は自分でも少し不思議そうな面持ちでそう述べたが、日立Astemoはすごぶる好調だ。デンソーにはフルセットで敗れたものの、V Cupファイナルステージ進出を決めている。 「かなり大変だと思うんですけど、選手は前向きにやってくれていますね。ミーティングの負荷をはじめ選手の仕事量は増えていますが、そこから多くの要望がスタッフに出てくるようになりました」 選手による戦力分析とは? 実際にどんなことをしているのだろうか。会見に参加してくれた上坂瑠子、高間来瞳選手に聞いてみた。
――中谷監督から「自分たちで戦力分析をしてミーティングに臨んでいる」と聞きました。具体的にどういうことをしている? 上坂:試合前に次の対戦相手の分析をしています。例えばチームのアウトサイドヒッター同士で話し合って、相手のアウトサイドヒッターの得意なコースを分析したり、自チームならどういう攻撃が決まるか、とかそういうことを詰めています。セッターなら組み立てや相手のブロックシステムについての確認などですね。アナリストから言われたことをそのまま聞くんじゃなくて、自分たちが考えたデータをもとにして、その答えを合わせる感じでやっています。 ――すごく大変なんじゃない? 上坂:最初はすごく大変でした。今はだいぶ、いやちょっと慣れてきたかな。 高間:大変です(笑) ――新たな発見はある? 高間:記憶に定着するというか。言われるだけだと頑張って覚えなきゃと思ってしまいますが、自分からデータを見ているので分析にも入り込みやすいですね。 上坂:コート内の会話がしやすいですね。試合中に相手も対策してくるわけですけれども、自分たちで考えたデータのベースがあるので「こう決めていたけど、こっちに変えてみようか」とか、そういう切り替えがしやすくなったと思います。 高間:自分たちから情報を共有して、 みんなで喋りながらバレーボールをしていますね。自分たちでデータを取ったり対策のミーティングしたりすることで、チームの全員で相手に対策していると感じています。練習の中でも会話がすごく増えていて、だから結果もついてきているのかなって。 ――高間選手はV Cupではスターターでプレーしていますが、その手ごたえは? 高間:途中で入るのとは違う緊張感がありますね。リーグ戦ではリリーフサーバーとして重要な場面で出る場面が多くて、その1回に懸けていましたが、最初から出るときは全体を把握して自分のやるべきこと自分の仕事を理解してそれをやりきらなくてはいけません。また違った集中力が必要だなって思っています。
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