日産がキャンピングカー業界に一石! 標準モデルとして作った「車中泊車」に注目 ウッディな内装も魅力の「キャラバン・マイルーム」
【&M連載】キャンピングカーで行こう!
キャンピングカーは、自動車メーカーが製造した車体に、専門のキャンピングカービルダーが居室を架装し、ビルダー自身や専門販売店(ディーラー)が販売するもの、というのが一般的です。そんなキャンピングカー市場に、日産自動車が新たに挑んできました。キャラバン・マイルームは、自動車メーカーがカタログモデルとしてラインアップする異例のキャンピングカーです。 【画像】もっと写真を見る(8枚) 昨年「キャラバン MYROOM Launch edition」として限定発売されたものに、一部仕様を変更して標準モデル化。このたび正式に発売されることになりました。 キッチン設備を持たないので本格的なキャンピングカーではありませんが、「4ナンバー(小型貨物車)の車中泊車」という位置付けに。自動車メーカーが直接進出してきたことは画期的な出来事といえるでしょう。
レイアウトはごく標準 されど工夫が満載!
ベースは日産・キャラバンのロングボディー・標準ルーフ車。4WDは2400ccターボディーゼルのみ、2WDは2000ccガソリンと2400ccターボディーゼルから選べます。グレードもGRAND プレミアムGXとプレミアムGXの2種類から選べ、ボディーカラーも「マイルーム」専用色を含めた5色から選べるなど、さすがカタログモデルといえそうです。 というのも、たいていのバンコンは「キャンパー特装車」(キャンピングカーに架装するための専用車)がベースなので、色や内装に選択肢が少ない場合が多いのです。 さて、気になる居室についてご紹介しましょう。 室内空間はフロアから天井まで、ふんだんに木目が使われています。2列目はオリジナルシートを装備。このシートには表面と裏面で硬さの異なるクッションが使われていて、前向き乗車時とベッド展開時には硬めの面が上に出る=しっかり体を支えてくれる、後ろ向きのソファにする場合は、柔らかい面が出る=柔らかな感触でくつろげる、という面白い構造になっています。しかも、左右分割式でもあるので、ひとりはソファに、もうひとりはベッドにして……というアレンジもできるのです。 2列目シートをベッド展開し、後部のボードと合わせると2228mm×1204mmの2人就寝仕様のベッドになります。 このベッド、標準装備では4分割折り畳み式ですが、オプションで跳ね上げタイプを選ぶこともできます(ベッドサイズ2192㎜×1204㎜)。壁面に収納されたベッドをワンアクションで展開することが可能なうえ、ダンパー支持なので展開するのに力も要りません。夜に疲れていても、力の弱い人でも、気軽にベッド展開できるのは魅力でしょう。テーブルは左右のスリットに渡して使うスライド式。こちらも様々な使い方ができそうです。 その他にオプションとして、左右窓のウッドブラインドや後部のロールスクリーンも。サブバッテリーは搭載していませんが、同社の電気自動車・リーフのバッテリーを再利用して開発した「ポータブルバッテリー from LEAF」もオプションとして用意されています。