出産環境の変化、あなたはどう思う?安めぐみ「9年前は産後ケアという言葉も知らなかった」#令和の親
「9年前とは子育ての環境が違う」と受け止めることも大事
――第1子を出産してから年月が経ったことで、ギャップを感じることはありましたか。 安めぐみ: お世話になったベビーグッズが良かったので、また買おうと思ったら、もうなかったんですよね。ベビーカーにも流行があって、最近人気のものは初めて見るブランドで「なんて読むんだろう?」と思ったり(笑)。抱っこ紐も扱い方がわからなかったりしました。9年前の抱っこ紐は、子どもをお母さんと正面から向き合うように入れているのが主流でしたが、今は外を向くように入れられるんです。本当にいろんな物が出ていて、チョイスが難しいですね。 ――出産・育児の常識も9年前と変わったと感じる部分はありますか。 安めぐみ: 変わっていますね。例えば、9年前は新生児のときの沐浴は「ガーゼで優しくなでるように洗う」って指導していただいたんです。でも、次女のときの産院では「それはやらなくていいです、しっかり洗ってください」って言われて。あと、予防接種がとても増えましたね。小さいことではあるんですけど、9年前と違うことがたくさんあって、本当にイチから子育てするような感覚ですね。 ――少子化が進む中で、行政サービスも充実してきていると言われていますが、いかがですか。 安めぐみ: 行政からは、無料で産前産後のマッサージや産後ケアを受けられるようなチケットをいただけました。お金はかかりますけど産後ケアの施設もたくさん増えていましたね。9年前は産後ケア自体を知らなかったので大きな変化だと思います。
年を重ねてから出産したからこそ、落ち着いた心持ちで子育てできる
――9年前の出産経験が生きていると感じることはありますか。 安めぐみ: 今回は42歳という年齢での出産だったので、体力的に大変さを感じています。だから、本当に無理しないと決めていて、夫にも「私はあんまり無理しません」と宣言して、家事を頑張りすぎないようにしているんです。自分的には大丈夫だと思っていても、大丈夫じゃないっていうサインが体に現れちゃう。実は第1子のときは若さで押し切りましたが、それはもうできないですよね。 ――自分の年齢を考えて、出産をするかしないか迷っている方も少なくありません。安さん自身、42歳での出産を経験して、今、思うことはどんなことですか。 安めぐみ: 正解はないんですよね。本当に人それぞれだと思います。私もずっと子どもは「1人でいいや」って思っていたんです。けれど、長女が小学校に上がってから、きょうだいがいる友達が増えて、「私にはきょうだいがいないね」って口にするようになったんですよね。それで、第2子を考え始めたのが39歳だった。となると、急がないといけないなと思いましたし、リスクもいろいろあるとは思っていました。結果、体力的にやっぱり大変でゼーゼーハーハーしていますけど(笑)。 ただ、1人目のときより、少し落ち着いた気持ちで子育てできている気がします。変に神経質にならずに済んでいるというか。そういった意味では、年を重ねてから出産してよかった部分もあるかもしれないです。出産は、人それぞれの折り合いのつけ方が違うと思います。だけど、年齢を重ねたら重ねたなりのやり方があるんじゃないでしょうか。