無駄な医療費を払っていないか要確認!「紹介状なしで大病院」、「月をまたいだ入院」なら医療費が高くなることも
医療費は年を重ねるほどかさみやすくなるが、必要経費としてあきらめていないだろうか。実は医療費にも節約につながるポイントがあり、少しの工夫で支払うコストを削減することができる。そこで、節約アドバイザー・ファイナンシャルプランナーの丸山晴美さんに、病院にかかるうえで医療費を削減する方法について詳しく教えてもらった。 【写真】医者からの紹介状のイメージ。紹介状なしで大病院にかかる場合など、余計な医療費がかかる可能性についてチェック!
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医療費節約には「かかりつけ医」を持つことから
医療費節約のためにまず意識したいのが、「かかりつけ医」を持つこと。「かかりつけ医」とは、病気やけがをした際に最初に相談できる身近な医者を指します。 病気になったらとりあえず大きい病院に行けば安心、と考えている人もいるかもしれませんが、かかりつけ医であれば、日ごろの体調不良の相談ができ持病や病歴、体質を把握したうえで診察してもらうことができますし、必要な場合は大病院への紹介状を書いてもらうことができます。 ◆紹介状なしで大病院に行くと10倍高く付く 大病院では患者が殺到しないよう、紹介状のない患者に対し、「選定療養費」という特別料金を取っています。この選定療養費は保険が適用されないため、紹介状なしで大病院にかかった場合は通常の治療費に加えて初診選定療養費7700円が追加で必要になります。また、日本赤十字医療センターでは、初診時・再診時、時間外にかかる選定医療費が1万1000円(税込)です。 ただし、災害により被害を受けた方が受診する場合や、労働災害、交通事故などのやむを得ないなどの事情がある場合は、紹介状なしでも徴収の対象外となります。 一方、他の病院から紹介状をもらった状態で大病院に行った場合は選定療養費がかかりません。紹介状の作成に2500円かかりますが、保険が適用されるため、3割負担なら自己負担額は750円と、紹介状がない場合の10分の1程度に抑えることができます。 ◆通いやすいかかりつけ医を選ぶ かかりつけ医は相談しやすいことが重要なため、自宅の近所にある内科や耳鼻科、皮膚科など症状に応じた診療所や小規模な病院から探すといいでしょう。また、いくら近所であっても、合わないと感じる医者には相談しづらいもの。質問に対して丁寧に答えてくれると感じられるなど、気持ち的にも通いやすいところを選ぶのがおすすめです。