青森に新養豚施設 繁殖と肥育を分け疫病対策強化 日本クリーンファーム
ニッポンハムグループで養豚事業を担う日本クリーンファーム(青森県おいらせ町)は、豚の肥育を行う新横浜農場を同県横浜町に新設した。これにより繁殖と肥育を別の農場で行う「2サイト方式」に変更し、疫病対策を強化する。9月9日に竣工式を執り行った。 従来は、交配から出荷までを一つの農場で一貫生産してきたが、新横浜農場設立に伴い、繁殖は従来の来満農場(同県田子町、23年12月設立)で、肥育を新横浜農場と、別の農場で行う。種豚(母豚)と子豚の飼育施設を分けることで、感染連鎖のリスクを低減させ、生産性向上につなげる。 さらに新横浜農場では、豚の搬入後から出荷までを一つの豚舎で移動せずに飼育する「ウィーントゥーフィニッシュ式」を採用し、豚のストレス軽減を図るとともに、他の豚群との接触も避けられ、防疫体制のさらなる強化にもつなげていく。 また、従業員の移動や作業などを省人・省力化する大型豚舎を採用している。同グループは「家畜におけるアニマルウェルフェアに配慮した事業に取り組み、持続可能な社会の実現に貢献していく」としている。 竣工式で吉原洋明社長は「横浜町で生産事業を1983年に開始して40年以上が経過した。引き続き、青森県から全国へ高品質の豚肉安定供給を行っていく」と宣言した。 〈新横浜農場〉 ▽所在地 青森県上北郡横浜町字雲雀平1-6 ▽敷地面積 約10万㎡ ▽肥育豚舎 15棟 ▽飼育頭数 常時2万9000頭 ▽総工費 約66億円