女子レスリング・吉田沙保里選手が引退会見(全文1)全てやり尽くした
女子レスリング・吉田沙保里選手は10日、引退会見を行った。 ※【**** 00:35:30】などと記した部分は、判別できなかった箇所ですので、ご了承ください。タイムレコードは「レスリング吉田沙保里選手が引退会見」に対応しております。 【動画】レスリング吉田沙保里選手が引退会見 ◇ ◇
吉田選手「日々迷いながらここまで来た」
司会:皆さま、本日はお忙しい中、お集まりいただき誠にありがとうございます。時間になりましたので、これより女子レスリング吉田沙保里の引退会見を始めさせていただきます。まず初めに吉田沙保里からごあいさつをさせていただきます。着席のままで失礼いたします。 吉田:皆さんこんにちは、吉田沙保里です。本日はお忙しい中、お集まりいただきまして誠にありがとうございます。私、吉田沙保里はこのたび33年間のレスリング選手生活に区切りを付けることを決断いたしました。自国で開催される東京オリンピックに出場したいという思いと、リオのオリンピックで銀メダルに終わってしまい、たくさんの方に、また金メダルを目指して頑張ってほしいという応援に支えられつつも、日々迷いながらここまで来ました。また、若い選手たちの世界の舞台で活躍する姿を多く見るようになり、女子レスリングを引っ張っていってもらいたいという思いにもなりました。そして、あらためて自分自身と向き合ったときに、レスリングはもう全てやり尽くしたという思いが強く、引退することを決断いたしました。これまで長い間、現役選手として頑張ってこれたのも、本当にたくさんの方々の応援とサポートがあったからだと思います。本当にありがとうございました。 司会:それでは各社さまからの質疑応答に移らせていただきます。最初に各社さまを代表して、日本テレビ放送網株式会社、蛯原さまより、代表質問を承ります。
最終的に決断したのは?
日本テレビ:吉田沙保里選手、33年間お疲れさまでした。そして、ありがとうございました。あらためて今、ごあいさつをされて、どんなお気持ちでしょうか。 吉田:はい、そうですね、3歳から始めたレスリング、33年もやってこれたことに、本当にうれしく思いますし、これまでたくさんの方に応援していただいて、この場を設けさせてもらって感謝の気持ちを伝えることができたので、本当に今、ほっとしています。 日本テレビ:この決断をされるまで、今、悩まれて、そして見つめ直したというふうにおっしゃいましたが、最終的に決断をされたのはいつごろだったんでしょうか。 吉田:そうですね、リオのオリンピックが終わって東京オリンピックがある、次は東京オリンピックだということは知っていたので、東京オリンピック、出たいなっていう思いもありましたし、先ほど話したように銀メダルで終わってしまって、リオのオリンピックで、で、自分の父が生前、引き際は大事だよと、やっぱり勝って終わることが大事だっていうふうにずっと言われていたので、そういったこともありながら、たくさんの方にまた金メダルを目指して東京オリンピックに出てほしいというふうに声をたくさんもらったときに、本当に自分もまた頑張らないといけないのかな、頑張ろうかなっていう思いもありながら、すごく迷ってここまで来たんですけど、本当に若い選手たちが本当に世界で活躍する姿を見ることも多くなって、この子たちに今度バトンタッチしてもいいのかなっていうふうに思うようになったりとか、練習をしている中でも、本当に若い子たちのいきおいも感じましたし、そこは本当にやり尽くしたなっていう思いもだんだん強くなっていったので、最終的に、去年ですけど、12月の天皇杯も試合を見たりして、その辺から、もう、はい、心は決まりましたね、はい。 日本テレビ:今、12月の天皇杯のお話がありましたが、東京オリンピックの選考会でもありました。吉田沙保里さんは解説者として放送席からご覧になっていたと思いますが、目の前で伊調馨選手が優勝して、東京オリンピックのことに対して口にされました。あのときに吉田さんは心は動きませんでしたか。 吉田:そうですね、私は昔から、自分は自分、人は人、ということで、そういうふうに教えられてきたので、本当に自分自身はもうやり尽くしたと、もうやりきったという思いのほうが強かったので、そういうふうに心は動かなかったですけど、伊調馨選手、本当に素晴らしい選手で、共にここまでずっと仲間として頑張ってきたので、東京オリンピックを目指すというふうに馨の口から聞いたときに、本当にすごいなっていうふうに私は率直に思いました。はい。 日本テレビ:吉田沙保里選手として数々の功績、成績も残されました。数限りないですので挙げたらもう切りがありませんが、1つだけ、2012年のロンドンオリンピックで3連覇を成し遂げられました。あのときは直前のワールドカップで吉田さんが敗れて、周囲は本当に吉田は金メダルを取れるのかというような空気もありました。それを見事にはねのけて3連覇をされて、やっぱり吉田は強かったなという、そんなロンドンオリンピックでございました。で、あのとき吉田さんは、勝ったらお父さんを肩車するんだとおっしゃって、見事にその約束を果たされました。そのお父さまの栄勝さんにはどう報告されたんでしょうか。 吉田:そうですね、本当に、引退会見とかするっていうふうな感じでは、自分の父はずっと思ってなかったので、びっくりはしてるとは思うんですけど、でもこういう形で皆さん、応援してくださった国民の皆さん、ファンの皆さんに、気持ち、感謝の気持ちを伝えることはすごい大切なことだと思うので、この場を設けさせていただいたんですけど、本当に、よく頑張ったというふうに天国のほうから言ってくれてると、はい、思います。 日本テレビ:ぜひ、吉田沙保里さんの次の夢を教えていただけますでしょうか。 吉田:そうですね、次の夢、いろいろありますけど、あるというか、そうですね、レスリング一筋でここまで来たので、レスリング以外のことも、またやっていきたいなという思いはすごい強いですし、やっぱり女性としての幸せというのは絶対につかみたいなというふうに思ってますので、はい、夢といったら、そういうふうになるかもしれないですけど、来年の東京オリンピックがもちろんありますので、そこでやっぱり自国開催ということで、盛り上げていけたらいいなという思いも強いです。はい。 日本テレビ:その東京オリンピックに関しては、具体的に現時点でどう関わっていきたいという思いがございますか。 吉田:そうですね、今、東京オリンピックに向けて全日本もコーチたち、本当に頑張っていますし、選手たちも、もちろん頑張っているので、私も、精神的な支えになったらいいなというふうに、はい、思っています。 日本テレビ:最後に、吉田沙保里選手にとってレスリングとはなんでしょうか。 吉田:そうですね、人生の1つですね。やっぱりレスリングがなかったらここまで私もなれなかったですし、こうやってたくさんの方に出会うこともなかったですし、本当にレスリングを通していろんなことを学べた、で、いろんな人と出会えた、本当にレスリングのおかげだと思っています。はい。 日本テレビ:ありがとうございました。 吉田:ありがとうございました。 日本テレビ:代表質問、以上です。 司会:ありがとうございました。それでは引き続き、各社さまからの質疑応答に移らせていただきます。係の者がマイクをお持ちしますので、質問のある方は挙手にてお願いいたします。なお、ご質問の際には、会社名、お名前をおっしゃってからご質問をお願いいたします。質問は1回までとさせていただきますので、なにとぞご了承ください。では、ご質問のある方は。では、向かって左の眼鏡を掛けていらっしゃる方、お願いします。