「お金が生きていく中で必要で」“内職”にひかれ…被害者の30代シングルマザーが告白 雪だるま式に…「副業」持ち掛けてだます手口 SNSきっかけの詐欺が急増
特集は詐欺被害に遭った女性の告白。後を絶たない特殊詐欺、最近、目立つのがSNSの広告をきっかけに「副業」を持ち掛けてだます手口。実際に被害に遭ったシングルマザーが手口や苦悩を語った。 【画像】届いたメッセージ 15万円、26万円、さらに74万円余りを…詐欺の手口は
「生きていく中でお金が必要」
被害者・Aさん(30代): 「どうしてもお金は生きていく中で必要なので、大丈夫なのかと思いつつずっと半信半疑のまま」 自身の詐欺被害を振り返る安曇野市の30代の女性・Aさん。小学生の息子を持つシングルマザーだ。 被害額は約50万円。手口は「副業」や「小遣い稼ぎ」をかたり、金をだまし取るものだった。 「短時間」「高収入」などの言葉を並べたSNS上の広告で誘い込み、最初は収入を得たように装うが、後から「損失が発生した」などと金を請求。 警察の分類では「架空請求詐欺」にあたる。 実は最近、急増している手口だ。
「内職」という言葉にひかれ
「今回の内職はこれだー」。 10月5日、Aさんは「内職」という言葉にひかれ、この広告をクリックした。生活を考えてのことだったと言う。 被害者・Aさん(30代): 「あまり仕事ができていないのと、シングルなのでちょっとお金が必要で、内職を探してたんですけど、なかなかちょっと見つからなくて」
「1日あたり5000円から5万円…」
広告をクリックすると通信アプリに誘導され、女性を名乗るアカウントからメッセージが届く。 (届いたメッセージ) 「1日あたり5000円から5万円稼ぐことが可能」 「作業は非常に簡単です」 作業は「課題」と呼ばれていて、送られてくる動画投稿サイト上のさまざまな動画をスクリーンショットで撮って送信するというもの。 なぜ、画像を送るだけで報酬が得らるのかわからなかったが、試しにやってみると、スマホの決済アプリで200円の報酬が得られた。 その後、報酬は相手が指定した「暗号資産」による受け取りに変更された。 最初のうちは実際に入出金ができたと言う。
「高額報酬の課題」を勧められ
すると…。 被害者・Aさん(30代):「2日間くらいやっているうちに高額報酬をやらないともらえませんよ、みたいな連絡がきて」 相手が指定してきたトークアプリでやりとりをしているうちに「高額報酬の課題」を勧められる。 先に現金を振り込んでから「課題」の作業をすると高額報酬が得られるとの説明だった。 指定された口座に現金3万円を振り込み、それまでの要領でやってみると…。 被害者・Aさん(30代): 「1回だったはずの高額のやつが実は4回って書かれていて」 なぜか、もう3回分・9万円を振り込むよう求められる。