短工期・メンテ容易…エディソンが開発、「垂直式の太陽光発電柱」の優位性
エディソン(福島県郡山市、酒井良胤社長)は、垂直式太陽光発電柱を開発した。地面に架台を置いて敷き詰める太陽光発電に比べ発電量は下がるが、組み立て施工が短期間にでき、設置面積が小さくメンテナンスも容易になる。また発電した電力も架空配線で送電できる。 エディソンが幹事会社を務めるサステナブル・ソーラー・ふくしま(SSF、同市)を2024年度にも一般社団法人化して事業化に乗り出す。 SSFはエネルギー・エージェンシーふくしま(同市)のワーキンググループで、エディソンと福島県内の再生可能エネルギーや建設事業に関わる3社が参加。太陽光発電の設計・調達・建設(EPC)、技術教育などを進めている。垂直式太陽光発電柱の開発はこうした活動の一環となる。 中央に配した直径35センチメートルのコンクリートポールの周りに単結晶太陽光パネルを貼り付けた構造で、パネル設置に対応したポールの架台も開発した。ポールを数段層で組み上げ、パネルを垂直に6段・5層に配置できる。 太陽光パネルを装着すると、標準の高さは8メートルになる。出力410ワットのパネルを計15枚装着すると出力は6・15キロワット。12メートルの高さにすれば10キロワット程度となる。 垂直なので工場、駐車場、娯楽施設や緑地、水辺などに設置可能。ソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)では田畑に分散して設置し、農地への太陽光の遮断、農機具への障害がない。また、災害時などに現地で迅速に組み立てて非常用電源としても利用できる。 設置コストは出力1キロワットで18万円程度。上部は広告にも利用できるほか、同10キロワット程度の小型風力発電の設置も検討する。