二日酔いでむくんだ体にはレタスやキャベツ…年末の疲れに効く「漢方古来の疲労回復方法」
眼精疲労を治すにはトマトやイチゴ
生活習慣が原因の疲労は、血の不足が原因のことが多い。 「一番わかりやすいのが眼精疲労ですね。パソコンを使った仕事が多いですから、みなさん目を使います。ものを見るということには、血が多く使われるんですね」 目の周りには筋肉や血管が多く、血を消耗する。漢方では、肩こりや首コリも、目の疲労で血が足りないことから起きると考える。 では血を増やすにはどうすればいいのか? 漢方には「形象薬理」という考え方があるのだそうだ。 「体の部位と同じ色や形の食材を食べると、その部位に足りないものを補えるとする考え方です」 たとえば心臓が悪い人にはラッキョウや銀杏。腎臓が悪い人にはナタ豆などの豆類。ナタ豆はあまり馴染みはないが、健康茶としてナタ豆茶がよく売られている。頭痛や頭がボンヤリしている時はクルミ。まさに脳と形が同じだ。乾燥肌の人は、鳥皮。では眼精疲労で虚血の人は? 「赤い食べ物ですね。漢方ではクコの実を勧めます。赤というより紫ですが、ブルーベリーやプルーン、レーズン、トマトやイチゴもいいですね」 形象薬理の考え方から目、ちりめんじゃこやめざしのような小魚も、目を食べるので目に良いと言われている。
苦味は熱を冷まし、塩は潤いを呼ぶ
「体にエネルギーを溜めていられない人がいるんですね。エネルギーが漏れ出てしまう。そういう人は酸っぱいものを召し上がると、体がきゅっと引き締まります。もずくやかんきつ類、梅干し、酢ですね」 ここは現代医学と漢方の見解が一致している。酢は疲労に効く。 「塩は毛嫌いされていますが、塩辛さは体に潤いを呼ぶので、水分が足りない方にはおススメです。血が足りなくて乾燥している方と塩分が足りなくて乾燥している方がいるのですが、秋冬になって空気が乾燥するとのどが渇くような人はしょっぱいをとることで改善します」 塩分には海藻だそうだ。単に食塩を増やせばいいというものではない。広い意味での塩であり、ナトリウム以外のマグネシウムやカルシウムも含めての塩だ。カサカサしている人は昆布やワカメを食べるべし。 「甘いものは体をゆるめるので、パニック障害やかんしゃくを起こすような子供には甘麦大棗湯という甘いものでできたお薬をお出しします」 苦味は体の熱を冷まし、イライラを抑える。忙しい時にコーヒーをブラック飲むのは、無意識がそれを知ってるからだろう。