地元から世代を超えて愛される…“ふるさと”を思い出すラーメン店 2代目の女性店主が守る父の味
そして強火で5時間以上じっくり煮込み、その後3日間ほどかけて寝かせると、秘伝の醤油ダレのおいしさが、肉のすみずみまでいきわたります。
遠藤さん: 「パンチは多分あると思います。まるっと醤油に漬けこんで煮ているので。醤油辛いチャーシューです」 自慢の「チャーシュー」。この味のとりこになっている常連客も多いといいます。
■あっさりした味わいの中に深いコク…ほていやの名物「チャーシューメン」
チャーシューの旨みがしみ出たこの「醤油ダレ」にも、秘密がありました。 この「醤油ダレ」に父から受け継いだ特製の出汁を合わせてラーメンのスープにします。麺は昔ながらの中太ストレート麺です。
仕上げに自慢のチャーシューをたっぷりとトッピングして完成。あっさりした味わいの中に感じる深いコクの「チャーシューメン(1400円)」は、「ほていや」で半世紀以上、地域で愛されてきた名物です。
「ほていや」は、1973年(昭和48年)に遠藤さんの父、庸介さんが屋台からはじめました。庸介さんが2011年(平成23年)に他界すると、長女の遠藤さんが、迷わず2代目として後を継ぎました。
それ以来必死に守ってきた味のバトン。そして味以外で、父親から受け継いだのが、「屋台」です。
店の設えは、父親の屋台をそのままに。変わらぬ味と変わらぬ雰囲気で、常連客を迎え入れます。
■親子も夫婦も子供も従業員も…世代を超えてほていやを愛する地域の人
午前11時半に開店すると、お客さんがやってきました。 夫婦で来店した夫: 「50年前から(来ている)。この近くを通ると『きょうやってるのかな』ってそういうのを気にする」
男性の妻: 「(夫と)付き合っている時から(来ている)」 Qここでデートもしましたか 「はい」 Q何と言って連れて来られましたか 「『ラーメン食べよ』って」
夫: 「ずっと続けてほしい」 男性客: 「月に2、3回は来るな。昔からの中華そばを食べるならここ。あといまうちがハマっているのがチャーシュー。ブロック売りのチャーシューもあるのでそういうのも狙って」 男性は自宅でも、テイクアウトしたチャーシューを炒めてチャーハンにしたりして、ほていやの味を楽しんでいるといいます。