中嶋浩一郎防衛審議官、パワハラで停職30日 次官級に異例の懲戒処分、本人は退職
防衛省は27日、複数の同省職員に対し威圧的な言動を繰り返したなどとして中嶋浩一郎防衛審議官を停職30日の懲戒処分としたと発表した。中嶋氏は退職を申し出て、同日の持ち回り閣議で承認された。 防衛審議官は平成26年新設の事務次官級ポストで、懲戒処分が下されるのは初めて。同省での事務次官級の懲戒処分は、29年に南スーダンの国連平和維持活動(PKO)の日報問題で当時の黒江哲郎事務次官が停職4日となって以来。 同省によると中嶋氏は10月以降、複数の課長級職員に対しほかの職員も出席する会議などで、一方的に激しく叱責したほか、威圧的な態度で能力を過小評価したり業務への取り組みを否定したりする発言を繰り返した。 被害を受けた職員が12月に同省秘書課に相談したことを受けて、調査を進めた。中嶋氏は「私の言動をハラスメントと感じた人がいることは、不徳の致すところであり反省している」と述べているという。 指導、監督が不十分だったとして増田和夫事務次官を口頭厳重注意とした。防衛審議官の後任には27日付で加野幸司官房長が就いた。