PGAツアーがS・シェフラーの成功を追いかけたドキュメンタリー「スコッティ24」を公開
今季、ゴルフ界を席巻したスコッティ・シェフラー(米国)の成功を追いかけたドキュメンタリー、『スコッティ24』を米PGAツアーが公開した。 【写真】シェフラー拘束時の衝撃姿 PGATour.comのショーン・マーチン氏のプロデュースで今季ツアー7勝に加え、パリ五輪金メダル獲得、12月タイガー・ウッズ(米国)主催の非公式試合「ヒーローワールドチャレンジ」での勝利、コース上だけで6300万ドル、約99億円を超える賞金とボーナス、パッティングの苦悩、5月の全米プロ選手権で起こった前代未聞の逮捕劇に見舞われた波瀾万丈の1年を描いている。 番組内ではシェフラー自身の他にキャディのテッド・スコット氏、コーチのランディ・スミス氏、フィル・ケンヨン氏、ブラッド・ペイン氏、テレビアナリストのトレバー・イメルマン氏(南アフリカ)、スマイル・カフマン氏、ブランデル・シャンブリー氏(ともに米国)へのインタビュー。さらには米国男子ツアーの選手、サム・バーンズ、コリン・モリカワ(ともに米国)、トム・キム(韓国)、そしてタイガー・ウッズ(米国)も含まれる。 今季初優勝を挙げた3月「アーノルド・パーマー招待」は昨年3月の「ザ・プレーヤーズ選手権」以来だった。とくに序盤は4度のトップ10に入りながらも勝ちきれず、「あの負けはすごく悔しかった」とシェフラーは胸中を吐露した。要因は「パッティング」。「どのインタビューもすべてパッティングの不調を尋ねられた」とメンタルコーチのペインは当時を振り返った。 そのほか、大会連覇を果たした「ザ・プレーヤーズ選手権」は、首痛のため大会棄権ギリギリだったという裏話も含まれている。「全米プロゴルフ選手権」の金曜日の早朝にコース前で逮捕されるというゴルフ界を震撼させる事件の詳細についてはあまり明かされていないが、拘置所で過ごした後にコースに戻り66をマークしたことは触れている。 パリ五輪では最終日に首位を行くジョン・ラーム(スペイン)を追いかけたが、前半はパッティングに苦しんだ。シェフラーは「パターを折ってもいいか?」とキャディのスコットに聞いたという。「スコットに止められたけど、もし『いいよ』と言われていたら、100パーセントあの場で折っていたと思う」と明かした。 シェフラーの大成功の裏側に迫った1時間を超えるドキュメンタリーはYoutubeで公開中。米国では元旦にゴルフチャンネルでも放映される。(文・武川玲子=米国在住)