今の取り組み継続を 専門家会議が会見(全文5完)長丁場の戦いに向け有効な経験
正確な分母をいかに割り出すかが課題
それで、実はなかなか今のところ難しさがあって、この難しさをなんとか解決しなくちゃいけないのは、実は医療機関では、これは今村先生、そうですよね、入院した人は何回も検査することになる。1回で終わる人もいるかもしれないけど。そうすると1人の人に、医療機関はいちいち、保健所なんかに要請するときに、数回、数人にやったのか、1人に何回やったところまでは、まだそういうシステムになってないから、民間のを入れると、言ってみればダブルでいってしまって、つまりここがなかなかのわれわれ正直なところのジレンマに今、陥ってて。公的なものを出すと過小に評価されるというか、分母が少ないですよね。今度は民間のほうになると過大になってしまうというので、今どんな方法が、つまり民間のほうも正確な分母ができれば今までよりもより実態が分かるんで、そういうことがどういうふうにできるか。 ただ、今言ったような難しさがあるんで、これをどう克服するかっていうのが今、1つの課題で、それに向かって解決しようと、われわれも政府にお願いしてるし、そんなところですね。先生は何か。 今村:はい、ありがとうございます。 尾身:いいですか。
PCR検査を減らす工夫はできないか
日本経済新聞:すいません、あと、三ツ村さんから1問と、別の方から1問がありますので、それだけよろしいでしょうか。三ツ村さんからの2問目です。退院基準として2回、PCR検査の陰性を確認する必要があるかと思います。これをやめればある程度、検査数を確保できるのではないでしょうか。軽症者はある程度回復した段階で十分時間がたてば退院にして自宅での自粛などを促すといった対応では駄目なのでしょうか、ということです。よろしくお願いします。 脇田:今、退院基準で、必ずしも2回という形になってますか。 今村:実は検査をなしにしてっていう提案も出てはいるんですね。ただ、どうしても、本来は陰性を確認せずっていう形の国も結構多い状況なんですね。おそらくそのことをおっしゃられていて、2週間経過すれば検査しなくても大丈夫とか。ただ、今の社会状況を考えると、じゃあそれで例えば家に帰って家族がいる人がオッケーと思えるかとか、いろんな要素も実は含まれてくる中で決めなくてはいけないなと。少なくとも東京都の中ではそういう話も出ていて、僕たちも中に入って、できるだけ検査回数も、やらなくて済むようにはしたい。だけれども本人の希望があったときにはどう対応するか。 本当は陰性を取ったからといって絶対陰性という保証ではないんですよね。でも、それでもやはりいろんな思いはあるという中で、ちょっと出ている話ではあります。一応、今の時点ではそこまでです。