刻まれてきた感動と波乱の歴史 ファンが有馬記念に魅せられる理由
こういったコース設定が、時に感動的なドラマを、時に沈黙するような波乱を生んできた。決していいことばかりではない、その表裏の歴史こそが、有馬記念の人気を築いたといえる。 今年はG1 5勝の実績を持ち、フランスの凱旋門賞でも2年連続2着したオルフェーヴルが、引退戦として有馬記念に駒を進める。その“王者”に挑戦するのは、一歳年下のG1 4勝馬ゴールドシップ。どちらも、かつて国内外で活躍したステイゴールドの子。同じ父を持つ2頭のスターが、最初にして最後の対決に臨む。 予測できない数々の結末が生まれてきた有馬記念。感動か波乱か――。今年もまたひとつ、中山競馬場に新たな歴史が刻まれる。 (文責・河合力/競馬ライター)