ブルーオリジン、荒天で大型ロケット「ニューグレン」の初打ち上げを延期–1月12日以降に
米Blue Origin(ブルーオリジン)は、米国時間1月10日に予定されていた次世代ロケット「New Glenn」(ニューグレン)の初打ち上げミッション「NG-1」を12日以降に延期すると発表した。 初となるNew Glennの打ち上げは、フロリダ州のケープカナベラル宇宙軍基地から実施される。Blue Originは延期の理由について「ブースター(第1段)を着陸させる大西洋での海況が悪いため、NG-1の打ち上げを12日以降に変更した」と説明している。 打ち上げは早ければ米東部時間1月12日午前1時(日本時間1月12日午後3時)になる見込み。ブースターは無人船「Jacklyn」に再着陸する。 デビューミッションとなるNG-1では、多用途宇宙輸送プラットフォーム「Blue Ring Pathfinder」(ブルーリング・パスファインダー)の試験バージョンが搭載される。これは、顧客のペイロードをさまざまな軌道に届けるために使用される。13のポートを搭載し、3トンのペイロードを静止軌道、月周辺、惑星間などの目的地まで輸送できるとしている。 全長98mを超える大型ロケットであるNew Glennは、液体酸素と液化天然ガスを燃料とする7基の「BE-4」エンジンを搭載。静止トランスファー軌道(GTO)に13トン以上、地球低軌道上(LEO)に45トン以上を運搬できる。ブースターは25回の再使用が可能なように設計されている。 New Glennはすでに米航空宇宙局(NASA)との火星ミッションやAmazon(アマゾン)のブロードバンド衛星「Kuiper」の打ち上げに使用される予定だ。
塚本直樹