甲子園の“代償”!? 酷使された絶対的エース6人
島袋洋奨(783球)
投打:左投左打 身長/体重:174cm/76kg 生年月日:1992年10月24日 経歴:興南 ドラフト:2014年ドラフト5位 沖縄県勢初となる夏の甲子園優勝の立役者となった島袋洋奨。そんな島袋でも、プロでの登板は2試合にとどまった。 興南の絶対的エースに君臨した島袋は、3年春のセンバツ甲子園で優勝。日大三(西東京)との決勝戦では198球の力投。延長12回を投げ切った姿は、高校野球ファンの中に刻まれているはずだ。 迎えた同年夏の甲子園でも、島袋は6試合計51イニングを投げた。最後は東海大相模(神奈川)に13-1で圧勝し、沖縄県勢として初めての夏・制覇。同大会は783球を投じた。ドラフト上位候補とも言われていた中、中央大学への進学を決意する。 大学2年時のリーグ戦、島袋は1週間で441球を投げた影響によって左肘を痛め、約半年間のノースロー調整を強いられることに。 その後、ドラフト5位で福岡ソフトバンクホークスへ入団したが、本領発揮とはならず。けがの影響は色濃く残っており、高校時代から相当な負担がかかっていたことは疑う余地もないだろう。
吉田輝星(882球)
投打:右投右打 身長/体重:175cm/83kg 生年月日:2001年1月12日 経歴:金足農 ドラフト:2018年ドラフト1位 「金農旋風」の中心にいた吉田輝星。プロ入り後は苦しんでいたが、新天地で輝きを取り戻している。 金足農業ではエースとしてチームを牽引。高校2年夏は予選決勝戦で明桜(秋田)に敗れ、リベンジを誓った翌年は、見事甲子園出場を勝ち取った。 秋田県大会の全試合を1人で投げ抜くと、甲子園でも存在感を発揮。横浜(神奈川)、近江(滋賀)といった強豪校を次々と破り、大阪桐蔭(大阪)との決勝戦を迎える。 この試合も先発マウンドに上がったが、疲れの影響もあったのか大阪桐蔭相手に連打を許し、この夏初めての途中降板。チームは惜しくも準優勝となったが、吉田の名前は一気に知れ渡った。 2022年こそリリーフで51試合に登板したものの、翌2023年は登板機会が激減。同年オフにはオリックス・バファローズへトレード移籍が決まった。 迎えた2024年は、ブルペン陣の一角として一軍の戦力に。様々な場面での起用に応えている。