海外メディアも村田諒太の不可解判定負けを「判定に疑問」と報道
WBA世界ミドル級王座決定戦でロンドン五輪金メダリストで同級2位の村田諒太(帝拳)が、同級1位で元世界王者のアッサン・エンダム(フランス)に不可解な判定で敗れた試合を海外メディアも問題視した。 ジャッジ3人の採点はパナマのパディリアが111-116、カナダのアールが112-115でエンダム、米国のカイズJrが117-110で村田とし、3人のうちカイズJrだけが村田を勝者とする採点をしていた。米国ラスベガスに拠点を置く、ボクシング専門のニュースウェブサイト「ボクシングシーン・ドット・コム」では、「議論を呼ぶ2-1の判定で、エンダムが村田に勝った」という見出しをつけて報じた。 「エンダムは地球の反対側にある東京の有明コロシアムまで移動し、そこでその国のスターであるリョウタ・ムラタを破ったことは彼の最大の名誉である。そして、これは2017年の大逆転勝利のひとつであり、疑いのある結果のひとつであるだろう」と判定については疑問があるとハッキリと伝えた。 「エンダムは第4ラウンドの終わりにダウンを奪われたが、これを乗り越え、村田のホームカントリーである日本で2-1の判定で勝った。論争になっている勝利によってエンダムはWBA世界ミドル級のタイトルを勝ち取った」とも表現した。 執筆したスカチェフ記者は、この試合を振り返りながら「このファイトはムラタの手の中にあるように思われた。アナウンサーが最初の採点カードを読み上げ、フランス人のほうが上回っていると告げたときには、苦い驚きがあった。3枚の採点カードが読み上げられ、エンダムの勝利が発表されたときには、驚きがショックへと変わった」と、判定が不可解に感じたことを明かしている。 そして記事では「ボクシングシーン・ドット・コムは、カイズの採点に同意した」と、3人のジャッジのなかで117-110で村田を勝ちとするポイントをつけたカイズの採点が妥当であるとした。 さらに「なぜならエンダムが勝ったようには全く見えなかったからだ」と付け加えた。 この記事が掲載されてから数時間で70以上の読者コメントが投稿された。 「接戦だったと思うけど、再戦が必要だと思う」 「ジムの政治的な何かがあるように見えた。結果に大笑いしてしまった」。 「見聞きした限りでは、村田は勝ちを略奪されたようだ」 「胸が悪くなるような結果」 「事実として、村田はファイトをコントロールしていた」 読者コメントのほとんどがエンダム勝利の判定に納得できないとしていた。