なぜ?中国で相次ぐ“無差別殺傷”専門家は「五失人員」の存在を指摘【風をよむ・サンデーモーニング】
いま中国では、無差別に人を傷つける事件が相次いでいますが、背景として言われているのが、「社会への報復」という言葉です。社会不安の要因などについて拓殖大学の富坂聰教授に聞きました。 【写真を見る】なぜ?中国で相次ぐ“無差別殺傷”専門家は「五失人員」の存在を指摘【風をよむ・サンデーモーニング】 ■社会に対する不満が背景に?中国で相次ぐ“無差別殺傷” 必死に逃げまどう子どもたち。場所は小学校の前。 SNSに掲載された動画には何人もの人が倒れている様子が見えます。 19日、中国湖南省の小学校付近で車が次々と人をはね、多くのけが人が出たといいます。 「故意に校内に突入しようとした」として、当局に拘束されたのは39歳の男ですが、動機は明らかになっていません。 こうした無差別に人を狙う事件が今、中国で相次いでいます。 16日には江蘇省の専門学校で、21歳の男が次々と刃物で人を切りつけ8人が死亡。 また11日には、広東省の体育施設周辺で62歳の男が車を暴走させ、運動していた市民を次々はね、35人もの人を死亡させたのです。 一方で、こうした事件を映した動画はSNS上から次々と削除されました。 広東省で35人が亡くなった現場では、被害者を悼み、花が手向けられていましたが... ――撤去するのですか? 職員 「いえ、中の葬儀場に持って行く」 ――入ってもいい? 職員 「だめです」 すぐさま花を撤去。翌日、新たに置かれた花も再び撤去。 さらに... 関係者 「撮らないで」 献花の模様を撮影していた記者を関係者が制するなど、当局は事件現場に注目が集まることを警戒しているかのように見えます。 今、なぜこうした事件が立て続けに起きているのでしょうか。聞かれたのは、社会に対する不満が背景にあるのではとの声です。 ■「未来に期待が持てないので、社会に強い恨みを持つ」 市民 「ショックだった。社会で恨みがましい感情を持っている人が多すぎる」 撮影者(SNSより) 「若者が社会に報復したのか?」 市民 「明らかに社会への報復だろう」 こうした事件の背景について、拓殖大学の富坂教授は...