2024年に注目すべき「 メディア 」をめぐる5つのトレンド
記事のポイント 2024年も、引き続きジェネレーティブAI、コマースメディアおよびリテールメディアネットワーク、インフルエンサーマーケティングの成長は注目を集めそうだ。それぞれ多用な場所での活用が進んでいる。 サードパーティCookieの廃止が進行中であり、2024年はその影響が顕著に現れるだろう。エージェンシーはプライバシーツールやデータツールの整備を進める必要がある。 効果指標としての「アテンション」の採用が進み、これがクリエイティブ部門とメディア部門の再統合を促しており、独立系エージェンシーのあいだではメディア部門とクリエイティブ部門の機能を統合する傾向がある。 2024年が幕を上げた。これを機に、今年メディアエージェンシー業界が熟考と責任ある対応を迫られる主要な課題について考察したいと思う。 昨年、業界はいくつもの変化に直面した。Cookieの未来はいまや風前の灯火で、CTVの選択肢が増えつづける一方、大手のデジタルプラットフォームやソーシャルプラットフォームに対する監視の目は厳しくなるばかりだった。極めつけは彗星のごとく現れて、我々の日常生活をあっという間に席巻したジェネレーティブAIだ。 こうした問題の根底には、業界が直面する2つの水平的な問題がある。止まらないインハウスエージェンシーへの流れと、ブランドが消費者との直接的な接触を模索する動きだ。 グループエム(GroupM)でビジネスインテリジェンス担当プレジデントを務めるケイト・スコット=ドーキンス氏は、2023年の評価と2024年の見通しをまとめた12月初旬の報告書でこう述べている。「広告主は、エージェンシーの専門性を活用している企業も含め、顧客とのより深く、さらにはより直接的な関係を求める傾向にある。特に自動車業界やメディアおよびエンターテインメント業界に顕著で、カスタマーマーケティングを飛び越えて、(同意やログインに基づく)よりパーソナライズされたメッセージ発信を模索している」。 2024年、メディアエージェンシーが直面し、対応を迫られるであろう5つの課題を以下にまとめた。