【報ステ】能登復旧なぜ終わらない?半壊の家に住む解体作業員から見えた“現状”
■2カ月の作業休止 業者の心境は
市は、降雪による事故を防ぐため、県外の解体業者に対し、来月から2カ月間、作業休止を要請しました。ただ、澤井さんらは、休止期間が終われば再び珠洲の仕事を続けると決めました。 広島県からの解体業者 澤井信綱さん 「もう“使命”でしょう、たぶん。もちろん利益のためでもありますし、こっちに住んでみて初めて分かることはある。人と人とのつながりとか、ふれあい」 珠洲に来て8カ月。地元の人たちとの交流を経て“この人たちのために”という思いが大きくなったといいます。 広島県からの解体業者 澤井信綱さん 「綺麗ごとはあまり言いたくないですけど、それもあります。じゃなきゃやっぱり居られませんよ。本当にやるしかないんで。やらんと終わらんので」
■5000棟超 解体現場の“イマ”
下村彩里アナウンサー 「今、業者の方々が住んでいる半壊住宅は、応急修理をしているため、法律的には住むことに問題はないといいます。ただ、特に傾きがある住宅は日に日に傾いていて、私自身も家に入った瞬間に違和感に気付き、めまいも経験しました」 作業員の宿泊施設不足の問題には、自治体も努力を続けていますが、地元の人々も動き出しています。 その1つが、12月に導入された『トレーラーハウス』です。シャワーなども完備され、長期滞在が可能です。手配した地元企業の方は、設置の理由をこう話していました。 株式会社アンヨウジ 安用寺眞生代表取締役 「まだまだ珠洲は復旧段階。作業員に住まいを提供することは、能登に住む我々の義務ではと思う」 これから冬本番を迎えます。降雪期の作業は危険が伴うため、珠洲市は、県外の解体業者への1月・2月の作業中止するよう要請しました。県内の業者は続けることが可能ですが、作業できない県外の解体業者からは「生活があるので、1月・2月は地元で仕事を入れる。再び珠洲に戻るか分からない」と心配する声も上がっていました。
テレビ朝日