壮絶舞台裏…なぜキックボクサー江幡塁は「RIZIN」で亡き友の三浦春馬さんに復活勝利を捧げることができたのか
リング上で江幡は、一番好きな「一燈照隅 万燈照国(いっとうしょうぐう・ばんとうしょうこう)」という難しい言葉を口にして未来を語った。 「メッセージや戦う意味をより多くの皆さんに伝えたい、と思ったとき、本で読み、この言葉に出会いました。一つの灯りでは隅しか照らせないが、各々が輝き、それが万と集まると国さえをも照らせる大きな力になるという意味を持っています。今日、見てもらった5000人(実際は2805人)の皆さんが頑張ろうと思ってくれれば…僕が言うのも生意気ですが、各々が皆さんの生き方で輝いて、僕は格闘家として輝きます」 今後は、所属団体の新日本、RIZIN、そしてムエタイの3つのリングで夢を追い求めていくという。その先には那須川天心とのリベンジ戦もあるのかもしれない。 ――これからも3人で夢を追うのですか? 試合後の記者会見で、右目上に絆創膏を張った江幡に、そう質問すると、勝者は礼儀よく姿勢を正してこう答えた。 「格闘家としての夢があります。自分が輝く、ブレずに真っすぐに実直に進みたい」 ブレずに前へ。 きっと友はずっと江幡が進む道を見守ってくれる。 (文責・本郷陽一/論スポ、スポーツタイムズ通信社)