【評価まとめ】欧州主要リーグ日本人選手の今季を4段階で評価。ビッグクラブで優勝争い、年間MVPノミネート選手も
MF久保建英(レアル・ソシエダ):S
公式戦41試合出場7ゴール5アシスト 今やソシエダだけでなく、ラ・リーガの顔の1人と言ってもいいだろう。ソシエダ加入2シーズン目は、絶対的な存在として攻撃を牽引。右サイドで中を向けばカットイン、高精度クロス、強烈なシュートと狭いスペースでも勝負どころを見逃さない眼と技術でチャンスを作り続けた。また自身初のチャンピオンズリーグも全試合に出場し、特にラウンド16ファーストレグのPSG戦(0-2)は、世界的プレイヤーたちを相手に堂々たるプレーを披露している。 そんな22歳MFだが、シーズン終盤はケガや疲労もあってやや勢いに陰りがみられた。最後の8試合は先発が3試合のみ、イマノル・アルグアシル監督も「レギュラーの座が確約されている選手は誰もいない」と宣言した。代わって先発機会が増えたジェラルド・ベッカーはスピードを活かしてより縦に仕掛けるタイプであり、足元で受けてから組み立てる久保とは正反対。ベッカーから刺激を受けつつ、プレーパターンをさらに増やせるかが来季の課題となりそうだ。とはいえ、ラ・リーガで唯一となる年間最優秀選手&U-23年間最優秀選手にノミネートされた日本代表MFが充実のシーズンを送ったことは間違いない。
DF板倉滉(ボルシアMG):B
公式戦22試合3ゴール 板倉滉にとってやや難しいシーズンとなったことは否めない。足首の負傷とアジアカップ参加により、シーズン中盤から後半戦までチームを離れ、公式戦15試合を欠場することとなった。2月の復帰後から累積欠場した1試合を除き、リーグ戦13試合に出場したが、勝利したのは1試合のみ。ドイツメディアでは、ボルシアMGの不振ととともに板倉のパフォーマンス低下も度々指摘されている。 もっとも、ジェラルド・セオアネ監督からの信頼は厚く、今季はセンターバックとしてだけではなく、守備的MFとしても奮闘。得意とするハードな守備はもちろん、その後の配球でも存在感を示しており、序列が下がっているわけではない。しかし、アトレティコ・マドリーやモナコといったトップクラブが興味を示しているとの報道もあり、ボルシアMGも一定の移籍金が払われるのであれば、今夏の放出も辞さない構えとも伝えられる。板倉がボルシアMGで3シーズン目を迎えるかどうかは現状で不透明だ。