【評価まとめ】欧州主要リーグ日本人選手の今季を4段階で評価。ビッグクラブで優勝争い、年間MVPノミネート選手も
DF伊藤洋輝(シュトゥットガルト):S
公式戦29試合2アシスト 今季はバイエルンを上回る、2位と躍進したシュトゥットガルトの中で主力選手として活躍したのが伊藤洋輝。ケガやアジアカップ招集で8試合を欠場したが、それ以外はすべての試合に出場。サイドバックとしてだけではなく、センターバックとしての起用にも応え、セバスティアン・ヘーネス監督も「非常に興味深くクオリティの高いプレーヤーで、我々のために素晴らしく役割を果たしてきた」と大きな信頼を寄せる。 ドイツ誌『キッカー』のシーズンを通じた平均採点は「2.94(※ドイツでは1が最高)」で、DFとしてはブンデスリーガ全体で6位にランクイン。ブンデスリーガを代表するDFに成長し、指揮官が「彼はシーズン序盤にもすでに本当に優れた選手だったが、今はさらにトップ級の選手に成長した」と話すのも頷ける。来季は自身にとって初のチャンピオンズリーグ出場のチャンスがあり、さらなる飛躍に期待が高まる。
MF堂安律(フライブルク):A
公式戦42試合9ゴール7アシスト 昨季は公式戦45試合で7ゴール7アシスト、そして今季は公式戦42試合で9ゴール7アシストと、着実に、そして大きな一歩を踏み出している。シーズン前半戦は4-4-2の右サイドに入っていたが、後半戦からはシステム変更があり、3-4-3の右ウイングバックへコンバート。守備への貢献も求められることとなったが、結果的に堂安にとってはポジティブな変化となった。元来献身的なハードワークも厭わないタイプで、ネガティブトランジションでも存在感を発揮。攻撃ではボールを持つ位置が低くなったが、それでも得意の左足とゴール前への飛び込みにより、アジアカップ復帰から14試合で6ゴール・3アシストを記録した。 堂安のこの成長ぶりにはクリスティアン・シュトライヒ監督も「彼は私の要求を完全に受け入れ、それからはまったく別のボディランゲージを見せている。それにより攻撃面も改善できた」と認める。堂安自身もこの老将のおかげで大舞台でも活躍できるようになったと認めるだけに、今季限りで勇退するのは惜しいところ。とはいえ、大きく飛躍を遂げた堂安が来季新指揮官の下でどのようなプレーを見せるのか興味は尽きない。