ピコ太郎を提訴!? アップル社が「ペンパイナッポーアッポーペン」に異議申し立てを行ったワケ
あの大ヒット曲はアップルのテーマ曲だとカン違いされてけしからん!?
日本においても、アップルは「商標いじめっ子」の称号に恥じない事件を起こしている。レコード会社のエイベックスが商標登録した「ペンパイナッポーアッポーペン」に対し、「アップルの商品だと誤解される」「アップルに便乗する意図で採用されている」などと主張して、異議申立を行ったのだ。 「ペンパイナッポーアッポーペン」といえば、2016年に世界を席巻した、ご存じピコ太郎の楽曲名。曲にのせて、ピコ太郎がりんごとパイナップルをペンで刺すジェスチャーでダンスする映像がYouTubeで公開されると、ジャスティン・ビーバーがこれをフックアップしたことをきっかけに大ヒット。再生回数は5五億回以上、2016年の新語・流行語大賞トップテン入り、レコード大賞や有線大賞でも特別賞などを受賞し、一大ムーブメントとなった。 最近でも、東京都「Sushi Tech Tokyo」、ネスレ「キットカット」、星野リゾート「ネコマウンテン」、サントリー「ジムビーム アップル」(いずれも2024年)など、各種CMや広報動画に引っぱりだこの人気曲だ。 しかし、のべ5億人以上のリスナーのうち、これまでこの曲をアップルのテーマソングと勘違いしたり、アップルに便乗してけしからんと思った人が世界にどれほどいるだろうか。
「ペンパイナッポーアッポーペン」の元ネタはApple Pencil!?
「いるわけないだろ!」と素朴に思うが、アップルの主張を聞こう。アップルによれば、引っかかったのは後半の「アッポーペン」の部分らしい。この部分が、アップルの周知著名なブランド名である「アップル」や「Apple Pay」「Apple Pencil」と混同されるというのだ。 さらに、ピコ太郎の「ペンパイナッポーアッポーペン」が発表される一年前にApple Pencilが発売されているという時系列に着目し、同曲の作詞の着想はこの「Apple Pencil」であり、アップルの商品をもじることで笑いのネタにしたと指摘している。 あまつさえ、「アップル」が「コミックソングの歌詞の一部」に使用されることにより、商標のイメージが毀損されると主張したのである。