栄養ドリンク元祖「赤まむしドリンク」の現在 志村けんと研ナオコによる伝説の夫婦コント
筆者はフードカメラマンとしても仕事をしている。コース料理を撮影する場合、テーブルに並べた料理の位置を調整しつつ、高いアングルからカメラを覗かねばならない。脚立への昇り降りを繰り返すため、脚と腰がヤラれてしまう。そんなときに頼りにしているのが栄養ドリンクだ。 【写真】赤まむしドリンクが「レッドマムシ」に進化していた? この日は朝から晩まで2日間、泊まりがけでの撮影だった。現場へ向かう途中でその日の昼食と飲み物、そして栄養ドリンクを買おうと思い、コンビニに立ち寄った。栄養ドリンクの棚を見ると、異彩を放ちまくっている商品があった。
■赤まむしドリンクがレッドマムシに進化していた? 志村けんと研ナオコによる伝説の夫婦コントに登場する栄養ドリンク「赤まむしドリンク」が鎮座していたのだ。と書いても、意味がわかるのは50代以上の方だと思う。若い世代の方は「志村けん 研ナオコ 赤まむし」で検索してみてほしい。 研ナオコボイスの「赤まむし~」を脳内再生させながら4本の赤まむしを買い物かごへ入れた。2日間で朝と昼すぎに1本ずつ飲むという計算だが、スタミナ補給に効果があるかはわからない。
そもそも赤まむしドリンクは製薬会社が販売するリポビタンDやチオビタドリンク、アリナミンVなどの医薬部外品ではなく、効果や効能を謳うことのできない食品、清涼飲料水である。筆者としてはハードな現場で気合いを入れるための、いわば景気づけの意味合いが強いので、医薬部外品かどうかは問題ではないのだ。 【画像】2017年に発売されたレッドマムシ、日興薬品工業本社社屋とレッドマムシのキャラバンカー、美容成分を配合したドリンク、GABAを用いたドリンク、免疫力を高めるドリンク、カフェインゼロのレッドマムシライトなど
購入した赤まむしドリンクのラベルを見ると、製造者に日興薬品工業と記されていた。しかも、本社があるのは筆者が暮らす愛知県。親近感が湧き、ネットで調べてみたところ、とんでもない事実を知った。 赤まむしドリンクが現代版として進化し、エナジードリンクを謳うラインナップ品が誕生していたのだ。その名も「レッドマムシ」。ロゴもパッケージもすこぶるカッコ良く、他社のエナジードリンクと並べても遜色はない。これなら若者はもちろん、赤まむしドリンクを知る世代の心もつかむはず。長い時を経て、赤まむしドリンクの大逆襲がはじまったのだ! これは是非、開発者に話を聞いてみたいと思い、電話で取材を申し込んだ。