栄養ドリンク元祖「赤まむしドリンク」の現在 志村けんと研ナオコによる伝説の夫婦コント
バブル期になり、1989年の新語・流行語大賞に選ばれた「24時間戦えますか」のキャッチコピーで一世を風靡したリゲインをはじめ、ユンケルやグロンサン、タフマンなど栄養ドリンクは熾烈な競争を繰り広げていた。赤まむしドリンクは大手メーカーには敵わなかったものの何とか生き残ることができた。ところが……。 「2000年の薬事法改正を機に、効果や効能を明記した医薬部外品が赤まむしドリンクと同じ棚に並ぶようになり、とても太刀打ちできなくなりました。2000年代から弊社は自社商品の開発、製造からOEM事業へとシフトしていき、赤まむしドリンクの生産量は最盛期の1/3以下になってしまいました」(梅本さん)
■雑誌の企画から誕生したレッドマムシ 2017年に発売されたレッドマムシは、売り上げが低迷する赤まむしドリンクにテコ入れするために開発したのかというとそうではない。タレントの所ジョージがメインキャラクターを務める雑誌、『Daytona(デイトナ)』から赤まむしドリンクのリニューアルプロジェクトを提案されたのだった。 Daytonaにはモータースポーツのチームがあり、レッドブルやモンスターエナジーではなく、日本のエナジードリンクの元祖ともいうべき赤まむしドリンクへのオマージュとして、マシンに赤まむしドリンクのラベルを基に制作したステッカーを貼っていたという。
「海外からエナジードリンクが入ってきたことで、国内の市場状況は大きく変わりました。良質な日本製のエナジードリンクを共同開発して、海外ブランド製品を迎え撃ちたいという思いが伝わってきたのでコラボすることにしました」(梅本さん) レッドマムシのこだわりを聞く前に飲んでみた。喉を通るときに強烈な刺激がガツンと伝わり、辛口のジンジャーエールをさらに濃厚にしたような味わいが広がる。うっ、喉の奥が焼けるように熱い。赤まむしドリンクは甘ったるい印象があったが、レッドマムシに甘さは皆無。ハードな現場で気合いを入れるのはもちろんのこと、深夜の原稿書きや長距離ドライブなどの眠気覚ましにはピッタリだ。