大御所から中堅、期待の若手まで......今年の「来日アーティスト」が激熱すぎる!
「日本はロックが海外ほど衰退しませんでした。アジアン・カンフー・ジェネレーション、アレキサンドロス、サチモスといったUKロックに強い影響を受けた日本のバンドが各年代に活躍したことで、オアシスのような音楽が時代遅れにならなかった。 日本は欧米と違って人気が一周しておらず、高い人気を保ったままでの再結成だから若い人も反応したわけです。いずれにせよ、オアシスは今年最注目の来日公演で間違いありません」 ■ベテランだけでなく、若手にも注目しよう! 日本ではライブ市場が成長を続ける一方、洋楽のライブに関してはしばらく売り上げが落ち込み、「冬の時代」といわれたこともあった。しかし、今年の来日公演の豪華さを見る限り、その心配はなさそうだが......。 「そんなことはありません。実際、最新の"洋楽"に対する日本人リスナーの興味は下がり続けています。今回紹介したのは中堅からベテランばかりです。 US・UKのロックが人気だった時代にブレイクしたから伝説として若い世代からも憧れられているわけで、今の新鋭アーティストたちが日本で彼らと同程度の人気は獲得できていません。 例えば、ベンソン・ブーンという22歳の若手ミュージシャンは昨年のビルボードでシングルが世界1位となり、ツアーも完売が続出しています。しかし、1月に行なわれる彼の初来日公演は3000人ほどのキャパのライブハウスです。 2月来日のオーロラやレミ・ウルフも今まさにブレイク中の若手ですが、海外と日本の認知度に差がありすぎる。UKロックの正統後継者であるフォンテインズD.C.も、日本でロックが衰退していなかったことを踏まえると、もっと人気になっていいはず。 彼らの公演で空席が目立つことになれば、今後の来日は難しいかもしれません。これからも日本で世界中のアーティストが見られる環境を維持するためには、次の世代も応援していくことが大切です」 日本の豊かなライブ文化を守るためにも、今年はぜひ来日公演に足を運んでみよう! *ライブスケジュールは2024年12月24日時点 取材・文/小山田裕哉 写真/EPA=時事 Getty Images