“ヤ軍天敵”大谷翔平の特大42号に敵将も脱帽…米メディアは「来週先発復帰説」を巡り意見分かれる
エンゼルスの大谷翔平(27)が8月30日(日本時間31日)、本拠地のアナハイムで行われたヤンキース戦に「2番・DH」で先発出場し、5-5で迎えた5回無死にカウント1-1から今季途中までチームメートだった左腕のアンドリュー・ヒーニー(30)のカーブに体勢を崩されながらも腰を残してライトスタンドへ3試合ぶりとなる42号ソロを放った。同28日のパドレス戦で右手首に受けた死球の影響で同31日(日本時間9月1日)に予定されていた先発は回避となったが、8-7でヤンキースを下すチームの勝利に貢献した。これで今季の長打数が72となり、2005年に松井秀喜氏がマークした71を超え、日本人メジャーリーガーとしてのシーズン最多を記録した。全米メディアも大谷の3試合ぶりの一発に湧き立った。
マドン監督「あそこまで押し上げられた打球を見たことない」
「Shoがヤンキース戦の勝利で42号本塁打を放つ」との見出しを取って報じたのはMLBの公式サイトだ。 記事は「大谷が5回の打席に入ると、ヤンキースのマウンドには見慣れた顔が立っていた。トレード期限日に若手選手2人との交換でニューヨークへと移籍した元チームメートのヒーニーだ。大谷は、最終的に8-7で勝利した試合でエンゼルスに6-5とリードをもたらすソロアーチを、この左腕から挨拶代わりに見舞った」とレポート。 メジャーの本塁打争いでトップを独走する42号が、エンゼルスとして史上3番目のシーズン最多本塁打数となったことを伝えた。球団のシーズン最多本塁打記録は、2000年のトロイ・グロースの47本で、続いて2019年のマイク・トラウトの45本。また、そのグロースが持つホームでのシーズン最多本塁打記録24本に並んだという。 また42号の打球速度は111.8マイル(約180キロ)、推定飛距離は431フィート、打球の角度は38度で、今季の42本のうち2番目の高角度の一発で、エンゼルスのジョー・マドン監督は、「翔平が打った打球について、私はあそこまで押し上げられた打球は見たことがない。431フィート(約131メートル)だったと聞いた。その数字を否定する気はないが、それよりも遠くに飛んでいるように見えた」と語ったという。 エンゼルスとヤンキースの対戦は今季5試合目だが、大谷は4本塁打をマーク。同メディアによると、「彼は今季対戦したア・リーグ東地区相手の30試合で17本塁打を放っている。ウラジミール・ゲレーロJr.だけが、ア・リーグ東地区相手の54試合で21本塁打と(大谷より)多く打っている」というデータがあり、敗れたヤンキースのアーロン・ブーン監督のコメントを紹介した。 「大谷はシーズンを通して(仕事を)やり続けている。(ヒーニーは)しっかりとコースに投球を決めることができなかった。そして大谷は(ヒーニーを)捉えた。私はそれを見たくなかった。我々にとって本当に大きな一打となり、今夜の試合を片付けることができなかった」 敵将はヒーニーの制球ミスとそれを一発で仕留めた“天敵”大谷の技術を評価した。