国内唯一のホーバークラフト、大分県・別府湾で周遊運航…15年ぶり復活「水しぶきの後に虹」乗客興奮
国内唯一となるホーバークラフトの旅客船による周遊運航が30日、大分県の別府湾で始まった。大分市・西大分地区のターミナルを発着点に湾内を巡る。初日の4便はほぼ満席で、県内外の乗り物ファンらが海上からの風景や独特のスピード感を楽しんだ。運航する企業は、大分空港(大分県国東市)と同市を約30分で結ぶ空港航路も、12月中に始めることを目指している。 【動画】ホーバークラフト周遊運航開始、初日の4便はほぼ満席
水陸両用のホーバーは3隻体制で定員は各80人。周遊航路は約16キロで原則土、日曜に1日4便を運航する。運賃は事前のオンライン決済で中学生以上2000円など。大分市と空港を結んでいたホーバーは、利用者減などで2009年に運航を終えた。大分県は交通手段の改善のため、20年に導入を決定。県が3隻の購入費やターミナル整備費など計約112億円を負担し、「大分第一ホーバードライブ」が運航を担っている。
就航を楽しみにしていた相模原市の団体職員(28)は「エキサイティングだった。『水しぶきの後に虹が出る』というアナウンス通りにきれいな虹が出た」と興奮した様子だった。同社の小田典史社長は「日本唯一の乗り物を体感し、大分の自然も見てもらいたい」と語った。
一方、訓練中には接触事故も起きた。事業を許可した国土交通省九州運輸局は「安全面の管理態勢などを今後も継続的に監査する」としている。