「危険性を知って」大阪・天王寺駅などで駅員らがティッシュ配り、飲酒事故防止を呼びかけ
クリスマスや忘年会などで飲酒の機会がぐっと増える年末。鉄道会社「JR西日本」(本社:大阪市北区)では、乗客と列車の接触やホームへの転落が増加することを危惧し、12月20日に大阪環状線の一部駅で事故防止の啓発活動をおこなった。 【写真】「家に帰るまでが懇親会」配布されたティッシュ 啓発活動が実施されたのは、大阪環状線の「天王寺駅」「鶴橋駅」「新今宮駅」「京橋駅」「西九条駅」「福島駅」の6駅。通勤ラッシュにあたる朝8時から、「家に帰るまでが懇親会」というフレーズが添えられたイラスト付きティッシュが配布された。また、飲食店が集まる「天満駅」では夕方6時より配布される。 ターミナル駅でとくに人の出入りが多い「天王寺駅」では、同駅やJR西日本に勤務する社員が手分けをし2500個のティッシュを配布。受け取った人のなかにはティッシュのイラストをまじまじと見る人の姿もあった。 啓発活動は以前から各駅で実施されており、天王寺駅では2022年からスタート。同社の広報担当者によると、コロナ禍を経て懇親会が復活したり反動で酒量が増えた人も多い影響から呼びかけを強化するようになったという。 実際に、列車がホームに到着し一歩前に出た拍子に身体がぐらついたり、下車した際に足元がふらつくことで転落や接触につながるケースは多いとか。 駅長の古川清裕さんは、「この時期はとくにお酒を召される方が多いので、接触事故や転落の危険性を知ってもらいたいです」とアピール。「お酒を飲みに行く際にティッシュを見て、気持ちを整えてもらえれば。お友達同士でも声をかけ合っていただいて、自宅まで気をつけて帰っていただければと思います」と呼びかけた。 取材・文・写真/つちだ四郎