鮮烈の代打タイムリーデビューした阪神の新外国人ロドリゲスは矢野監督の「後半のラッキーボーイ」という期待に応えられるのか?
阪神が22日、甲子園で行われた横浜DeNAに6-3で逆転勝利を収めて、球団通算5500勝を飾った。ハーラートップの11勝目をマークした先発の青柳晃洋が先に失点したが、4回に大山悠輔が逆転の20号2ラン、6回には佐藤輝明の甲子園では4月以来となる追撃の15号2ランも飛び出しての快勝。中でも注目は、鮮烈デビューした新外国人のアデルリン・ロドリゲスで、7回に代打出場するとライトオーバーの2点タイムリー二塁打を放った。阪神は借金を「2」に減らし、勝率5割に戻してペナントレースをUターンできる可能性が出てきた。
粘り強く宮國の甘いストレートを逆方向へ二塁打
甲子園の虎党は期待をこめて熱い拍手を送った。 4-1で迎えた7回一死一、三塁。追加点が欲しい場面で投手の浜地に打席が回ってくると矢野監督は代打・ロドリゲスを告げた。 立派な髭をたくわえたロドリゲスは落ち着いた様子で打撃に入った。 「前のバッターが出塁してくれたので、なんとかランナーを返す気持ちで打席に立った」 マウンドには元巨人の長身右腕の宮國。初球は外角低めにワンバンドとなるカットボール。スタートを切っていた梅野が二塁を陥れて二、三塁に変わった。 中間だった横浜DeNAの守備隊形が前進に変わる。 2球目も低めへストレート。振りにいきファウルとなった。3球目は外角へのカーブ。ボール気味だったが、ロドリゲスは空振り。カウント1-2と追い込まれることになった。横浜DeNAバッテリーは徹底して外角低めにボールを集めた。オリックス時代のデータがあったのかどうかわからないが、一発警戒と犠飛も防ごうという配球である。 だが、ここからロドリゲスが粘る。ウイニングショットのフォークを2球ファウルにするなど7球を投げさせてフルカウントから、やや真ん中に来た失投のストレートを見逃さなかった。逆方向へ打ち返した打球は、前進守備の外野手の頭上を遥かに越えていくタイムリー二塁打。価値ある2点を追加する鮮烈のデビューとなった。 「蒸し暑いが、自分の仕事ができて、初日にチームの勝利に貢献できて本当にうれしい。ピッチャーがいい仕事をしてくれているので、なんとかサポートすることができてよかった」 試合後、ロドリゲスは、いきなりお立ち台に指名された。 矢野監督は、こう評価した。 「中身のしっかりした打撃だった。後半のラッキーボーイになってくれればいい。明日はスタメンで行こうかな」 今日23日の横浜DeNA先発は左腕の今永。守備位置は一塁しか守れないので「一塁・6番」での起用になるのだろう。