教師が定時退勤し続けたら子どもの笑顔が増えた
~今月のテーマ~
定時退勤で教師生活だけでなく人生を豊かにしよう!
心得1
なぜ定時退勤が必要なのかを考えるべし!
定時退勤で仕事を“好き”になれた
「教師になりたい。でも教育現場の厳しい現状を耳にするとやっていけるか不安……」と思っている人も多いのではないでしょうか。 現実問題、教育現場では、精神疾患が原因で病欠・退職に至る先生が毎年多くいます。 授業準備、成績処理、校務分掌、行事関係の準備、生徒指導、保護者対応など、先生方の仕事ぶりをみているとそうならざる得ないような状態です。 僕も教師になりたての頃は「子どもたちのために」と、遅くまで残って仕事をしていました。教師として一人前になるためには、どれだけ忙しくても、そうやってがむしゃらに頑張ることが使命だと思っていました。 しかし、知らず知らずのうちに心と体は疲弊していき、子どもたちともうまく関わることができなくなっていました。そしていつの間にか「教師」という仕事が好きではなくなってしまったのです。 そんな中、コロナ禍になり、これまでの学校行事や教育活動が縮小されていきました。僕は働き方を変えるチャンスだと思い、毎日「定時退勤」するようにしました。すると時間に余裕がもてるようになりました。それと同時に心にも余裕が生まれるようになりました。 それからは、不思議と仕事がうまくいくようになり「教師という仕事が好き」と心から思えるようになりました。
教師の心の状態は子どもたちに伝わる
定時退勤をするようになって大きく変わったことがあります。それは、子どもたちの笑顔が増えたことです。 毎日残業をし忙しくしていた頃は、目の前の子どもたちに対して、キツく当たってしまうことがありました。自分の心に余裕がなくなると、子どもたちの些細な行動に対して感情的になってしまうことがあるのです。感情的になると、子どもたちはさらに反抗的な行動をとるようになり、悪循環におちいってしまいます。 一方で、定時で帰るようになってからは、自分の時間も増え、心に余裕が生まれるようになりました。すると、なぜか子どもたちの行動が変わっていったのです。 教師の行動や言動、そして心の状態は、良くも悪くも子どもたちに大きく影響します。 自分が楽しくないと思って授業をすれば、子どもたちも楽しくありません。逆に楽しく授業をすれば、子どもたちも意欲的に授業に取り組んでくれます。教師の心に余裕があれば、子どもたちを受け止めることができます。だからこそ定時で帰ることが、結局子どもたちのためにもなるということに気づいたのです。