「言うことを聞かない“扱いづらい後輩”」どう接する? うまく仕事を進めていくための3つのコツ
行動心理士・長谷川ミナです。 人間関係の悩みはどこに行っても誰にでもある、当たり前のこと。よりよい社会人生活を楽しんでもらうために、行動心理学に基づいてお悩みを解決していくコーナーです。 「職場で友達がいない」“孤独感”を感じやすい人の3つの特徴とは さてさて、今回ご紹介するのは「言うことを聞かない後輩」へのお悩みです。
今回のお悩み
常に「でも…」と言って、自分のミスを認めない後輩。 勝手に自分で進めてしまい、何度もミスを犯す始末……。 自己主張が強く、あまり言うとトラブルになりそうなので強く注意できず……。 どうしたら後輩とスムーズに仕事ができるようになりますか? (33歳・看護師・Sさん) このように、扱いづらい後輩(以下・Kさん)は、プライドが高く経験値も低いことから「言われなくても自分でできる」と思い込んでしまっているケースが多いです。 注目したいのはKさんがいつも使う「でも」という言葉。 心理学的に「でも」「どうせ」「だって」など、Dから始まる言葉を総じて「D言葉」と言います。 これは、相手の意見を否定しつつ、自分を認めてほしい!自分の意見にかまってほしい!という心理の現れ。 とは言え、自分なりの方法で進めてミスを犯してしまうようでは仕事になりませんよね。 Kさんは、自分を否定されたくない気持ちや根拠の無い自信を優先してしまい、しっかりと現実に向き合っていない状態です。 また、「あまり言うとトラブルになりそうなので……」というSさんの懸念通り、Kさんはこれまでも周りにそのように思われた結果、誰からも指摘されることなく、放置されてきてしまったのです。 だからこそこの先、お互い良い仕事仲間としての関係値を築いていくには、上司であるSさんがうまく手綱を引く必要があります。
プライドが高い部下には、この3つを実践してみよう!
・後輩に期待する態度を見せる ・同志として接する ・モチベーションを上げてあげる
・後輩に期待する態度を見せる
「ピグマリオン効果※」という心理手法を使って、後輩の意識を変えましょう。 ※アメリカの教育心理学者、ローゼンタールが提唱した心理学用語。 これは、上司であるSさんや周囲の人がKさんに期待することで、 Kさん自身がそれに応えようと真摯な姿勢で頑張り、実際に仕事ができる人間になるという立証に基づく手法です。 自分を認めてほしい!自分の意見を尊重してほしい!と思っているKさんですから、 「Kさんならできる」 「この仕事はKさんにやってもらいたい」 と頼りにして自尊心を引き出してみてください。 人から必要とされることは誰でも嬉しいものです。 Kさんを見ているよ、認めているよ、という気持ちが後輩の意識を大きく変えます。 また同時に自分がやらなくちゃと、責任感も湧くのです。